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情報はすべてロハス・メディカル本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

介護保険、こう変わる。

頑張る人を応援するのが「予防」です。
6-2.6.JPG 「介護予防」と「介護」と何が違うのか、もう少し詳しく説明します。
 根本的にはサービスの発想が全く違います。高齢者をできるだけ安楽にと思うのではなく、本人ができることを奪って介護度を上げてしまわないよう心がけるわけです。
 思想は報酬にも現れていて、例えば訪問サービスの場合、週1回程度の利用が必要と判断された人は月に1万2340円、週2回なら2万4680円、それを超える人は4万100円というように、利用時間がどんなに増えても一定額しか事業者に支払われません(包括払いと言います)。こうしておけば、事業者が訪問回数も利用時間も必要最小限に抑えようとするから、お年寄りのできることを奪わなくなるだろう、というわけです。
 裏腹に、本当に助けを必要とする人まで利用を抑制されるのでないか、と心配する声があります。またヘルパーの立場からすれば、短時間で済ませるために、全て自分でしてしまいたくなることも多々あると想像されます。この改定が狙い通りに機能するかどうか、提供者側の意識に負うところも大きそうです。
 ちなみに、「要支援1」「要支援2」の支給限度額は、それぞれ月額4万9700円、10万400円です。
 サービスのプランを作る人も「介護」と「予防」とでは異なります。介護保険は、「居宅介護支援事業所」のケアマネジャーに作ってもらう場合がほとんどですが、介護予防の場合、市町村もしくは「地域包括支援センター」というところの職員が作り、そのプランで効果があったかどうかの事後評価まで行います。
 難しいので、噛み砕きましょう。
 現行制度では、介護サービスの提供者と利害関係のあることの多いケアマネジャーがプランを作るため、高齢者の自立が目的になるはずのプランに、事業者の思惑が入る危険があります。
 これには、ケアマネジャーの身分が不安定であること、プランの良し悪しを評価する仕組みがないことも大きく影響していますが、ともかくケアマネジャーの当たり外れで、高齢者のQOLが大きく左右される現状があるのです。そこで「予防」については、より公的な部分でプランを作ろう、きちんと事後評価もしよう、こういうことです。
 具体的なサービス内容も異なり、筋力トレーニングや口腔ケア、栄養指導など、体力低下や疾病、結果としての介護度上昇を防ぐものが提供されるようになります。
 今回の改定に一貫した思想が流れていることは、ご理解いただけたと思います。ただし、過剰なサービス利用、結果としての介護度上昇をちゃんと抑制できるかは私たち次第でもあります。相互扶助の原点に立ち返るならば、制度に頼りきるのでなく、お年寄りが弱者としてでなく貢献者として活躍できる社会、外出したくなる社会を作ることが大切なのかもしれませんね。

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