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情報はすべてロハス・メディカル本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

過去の病ではない! HIV/AIDS

「いきなりエイズ」を防ぐには、こうやって検査を。
8-1.5.JPG 前頁でいろいろな感染のパターンを説明してきましたが、圧倒的に感染者が多いのは、性交渉によってです(右グラフ)。
 性交渉で感染するのは、膣やペニス、肛門、口などの粘膜に傷がつくか、元々傷があるかで、そこからウイルスが入り込むため。特に肛門の粘膜は傷つきやすいので、男性同性愛者間では感染しやすいことが知られています。エイズが騒がれだしたころに、同性愛者が感染する特殊な病気と誤解された原因がこれです。
 ただしグラフをご覧いただけば分かるように、現在は異性間での感染も増えてきています。これは何を意味するかというと、もはやHIV/AIDSは特別な病気ではなく、ありふれた性感染症の一種であると捉えた方がよいということです。感染者が気づかずに性交渉を重ねると、さらに感染者が増えます。
8-1.4.JPG 性交渉によって感染するリスクの割合は左表のように言われています。大した数字ではないように見えるかもしれませんが、HIV以外の性感染症を持っている人の場合、粘膜のバリアが弱くなっているため、ずっとリスクが高くなります。同じように粘膜に傷があったりすると確率は高くなります。オーラルセックスでもうつります。
 自分や家族は大丈夫だろうかと心配になりましたか? だったら検査に行ってみてはいかがでしょうか。
 保健所なら、匿名・無料で検査を受けられます。検査前の問診に5分から15分程度、採血に5分程度と非常に短時間で済みます。ただし、検査を受け付ける曜日や時間が限られていることも多いです。病院でも検査を受けられますが、有料のうえに健康保険が使えません。
 一般の検査は、採血をしてから結果が出るまで1~2週間程度かかります。それが待てないという人には1時間程度で結果の出る迅速検査もあります。ただし、迅速な分、精度が落ちるので、実際には感染していないのに、感染しているかのような結果(偽陽性と言います)が出ることが一般の検査よりやや多いのです。逆に迅速検査であっても、感染していないことは確定できます。(図参照)
8-1.3.JPG 検査について、もう少し詳しい情報を知りたいなら、厚生労働省研究班の運営している「HIV検査・相談マップ」へ、どうぞ。

献血を検査代わりに使うのはダメ!  保健所や病院へ行きたくないから、という理由で、検査代わりに献血をする人もいるようです。しかし、説明したように最大で3カ月 程度の潜伏期間中は感染していても検出できませんし、検査をすり抜けてしまうと、その血液を輸血された人が感染してしまいます。犯罪といっても過言ではありません。絶対ダメ!です。

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