誌面アーカイブ

情報はすべてロハス・メディカル本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

「わかっちゃいるけど、やめられない」? 依存症

どうやって治療するの?

 依存症には、専門的治療・対応が必要です。
 例えばアルコール依存症の場合、専門病棟や専門クリニック等では、アルコールで傷ついた臓器の治療、離脱症状の改善、合併症の治療などが行われます。多いのが、肝障害や消化性潰瘍、貧血、そして糖尿病や虚血性心疾患です。たいていの場合、禁酒と家族との関係修復のためにも入院治療が有効な手段となっています。また外来でも、二日酔い状態を強める抗酒薬が処方されるなどします。
 アルコール以外の依存症治療についても、まずは精神科病院等、専門医療機関での入院・外来治療が回復への糸口になります。精神・身体症状の改善とともに、薬物依存を自分の問題として捉えることができるよう、さまざまなプログラムが試みられています。
 いずれにしても、基本は断酒・断薬。しかし、断酒・断薬を続ける薬や依存を止める薬はありません。その意味で、医師には、本人を軌道に乗せ導く役割も大きいといえます。
 また、本人には病気との自覚がないのが通例なので、家族が意識的に本人を治療へと向かわせることも重要です。実際かなり大変ですが、まず家族が率先してクリニック等に相談に行く、など確たる対応が必要。実は、依存症は「家族の病」ともいわれます。家族全体のゆがみが最も敏感な人に依存症として現れて、SOSを発するというのです。家族が本人の依存状態を無意識に支えているケースも頻繁にみられます。お金をあげてしまったり、本人の起こした問題の尻拭いをして、結果、自分で決して解決する必要を与えず、両者とも悪循環に陥ったりします。家族自身が、依存症の本人に必要とされることで自分の存在意義を見いだしている、つまり本人に依存した状態(「共依存」といいます)なのです。
 専門の治療機関では、こうした家族に向けた「家族教室」を実施しています。治療の促進に大切なのはもちろん、共依存状態に気づかせ、家族自身が自分のために自分の力を使う「楽な生き方」を身につけることも目的です。
21-1.4.JPG 各都道府県に設置されている精神保健福祉センターも活用できるでしょう。専門職員が本人や家族、関係者からの相談に応じてくれます。まず電話を。ここでも家族向け教育講座が開かれています。
 そうして断酒・断薬を始めて2年ほどたつと、次第に落ち着きが出てきて、家族も多少安心できるようになるとのこと。しかし、ここで油断は禁物。例えば断酒と回復の過程には左表のように4段階あると考えられ、特に厳しいのは第3レベル以降。第4レベルまで来れば一応ひと安心、ですが、そこまで行きつ戻りつ、最低3年はかかるとか。それでも克服し、社会で活躍している人も多いのです。

自助グループを活用しましょう。  通院・入院治療と並んで、自助グループへの参加が効果的。依存症の人たちの自主的な集まりで、各自の体験や胸の内を話したり聞いたりして共感しつつ自覚を深め、回復していこうというものです。その機能は、①ほっとできる空間、②精神的サポート、③情報とアドバイス提供、④生活のリセットを促すペースメーカー、⑤自己洞察・成長の場、⑥自尊心を取り戻す場、というのが経験者の感想です。

  • 協和発酵キリン
  • 有機野菜の宅配ならナチュラルファーム
  • ヒメナオンラインショッピング「アルコール感受性遺伝子検査キット」
  • 国内航空券JDA
  • これまでの「ロハス・メディカル」の特集すべて読めます! 誌面アーカイブ
  • 「行列のできる審議会」10月20日発売 関連書籍のご案内
  • ロハス・メディカルはこちらでお手に取れます 配置病院のご案内
サイト内検索
掲載号別アーカイブ