裏金

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2006年08月04日 17:31

岐阜県職員が組織的に裏金を作っていたというニュース
これまた他人事でない。


実は私、95年5月から97年3月まで
岐阜の県庁担当記者だった。
この裏金づくり、私が赴任する直前のことだ。


しかも、私が岐阜県担当になったとほぼ同時に
ちょうど官官接待が問題になったため
県の食糧費支出の全記録を情報公開請求して
黒塗りの文書の束と格闘した。


調べてみると
出るわ、出るわ
端数までまったく同じ料理と酒の本数が記載された
まったく同額の調書が何十枚も。
これは誰がどう見ても架空だろう、と
意気揚々と上司に報告したところ
「どうやって、架空だと証明するんだ?
 そんなの書きようがないだろ」と一蹴された。
内部告発者がいなければ書けないという判断だった。


言われてみれば確かにその通りなのだが
はからずも10年以上経って
あの時、私が見つけたものが、裏金づくりの痕跡だったと証明されたことになる。


岐阜県の職員たちは
作った裏金の処分に困り、焼いたり捨てたりした、という。


役人の思考回路なんてそんなものか、と驚き呆れると同時に
マスコミの監視機能なんてこんなものだ、と自嘲するしかない。

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コメント

胸がふさがる内容ですね。
氷山の一角なのでしょうね。

今日のニュースによると
98年時点での副知事と知事が
互いに責任を擦り付け合っているようです。

迷惑TBが大量に送りつけられているので
一旦クリアさせていただきました。