医療マネジメント学会~京都の思い出(2)

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2006年08月11日 21:33

早朝の臨時医局会を終え、これで京都の医療マネジメント学会に出発準備ができると思ったら、
院長は、同日夜に再度、医師を集めて緊急会議だと言います。

「では、京都行きはキャンセルなさいますか?」
と聞くと
「行くよ。明日の午前中に京都にいればいいんだから、大丈夫だって・・」
と院長は私の心配など気にもとめません。

病院勤務三ヶ月目、新参者の私にとって、院長と二人で初めての出張はとても緊張なのに、
次から次に難題が出現し、スムーズに進みません。

先生方が会議をするのは早朝か夜。

昼間は外来診療・手術が最優先。

こんな当たり前のことさえ、その時の私には理解するのに時間がかかりました。

(新人ならまだよかったかもしれません。米国企業で長く仕事をしたことが、よけいにギャップを大きくしてました)

新幹線のチケット、ホテルの予約変更や、学会のプログラム確認など自分の業務の延長にあることばかりに、慌て動揺し、起こっている事柄の異常性や、院長が何を判断しようとしているのかについてまで、全く思考が及びません。

夕方5時半から外科系医師を集めて、今後の対応と手術体制について緊急会議が始まりました。
M医師が抜けた穴を、どのようにカバーするかという内容です。
確かに病院にとって最優先重要課題です。
もちろん、夜の会議にM医師の姿はありません。
脳神経外科の院長代理が病院麻酔医として標榜すること、呼吸器外科科長が、麻酔部長と手術室長を兼務することなどが決まりました。

私は、会議招集の連絡やら、会議で出すお弁当の手配と、会議の議事記録と、待機している(東京駅行き車の)運転手に出発時間を知らせることで、手一杯でした。

会議が終了したのが午後7時40分。

その当時、東海道新幹線『のぞみ』の東京発下り最終は午後9時17分でした。
(コレ、ちょっと不確かな記憶です・・)

会議室とパソコンの片づけを総務課の男性に頼んで、
手付かずのお弁当を二個、ビニール袋につっこんで、
何時間もエンジンとエアコンをかけて待機している、病院裏出口に付けた車へ急ぎます。

季節は梅雨の真っ最中。外は大雨です。

金曜日の夜でした。

つくばの病院を出たのが午後7時50分。
お天気が良くて道路が空いている平日の昼間でさえ、病院から東京駅まで1時間はかかります。

金曜日の夜は上り道路は大渋滞です。
その上雨。
さて、東京駅に間に合うのでしょうか?

つづきは次回に・・・

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