未収金

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2007年01月06日 23:23

過日、新聞紙上で大きく取り上げられた
治療費逃れ、治療費不払いの記事を読んで、
公立病院だけの問題ではないぞと思いました。

「(民間)私立病院は、治療費用の一部を前納してもらう
預かり金制度がある・・・」
という意味の説明もありましたが、
前納できない患者様がいます。

救急外来で診察を受けた外国人
(その多くが不法滞在者)は、
虚偽の連絡先を申告し、
その後電話通じず、
居場所もわからなくなるケースが多発していました。

後日清算を極力減らすために、
会計業務ができる医事課職員を事務当直に増員します。
(これは、昼間の業務に、多大な負担を強いることになります。)

病院財務に直接関わったことはありませんが、
毎月の未収金は、数百万円から多い月で数千万円にも上ると聞いていました。

日々、医事請求課の担当職員は、
治療費未納患者への連絡と回収作業で
へとへとになっていました。

それでも回収率は
劇的には改善せず、

「一体どうしたらよいか?」

と冗談交じりに院長に聞かれて、

当然ながら、わからないので、

【回収専門職員を配置して、
出来高の給与体系にすれば、
少しは回収率あがるのでは?】

と答えようとして、
それじゃ、
どこかの世界と同じになっちゃうなあ
やばいなあ、
と勝手にからめぐり、
返事を自重しました。

(返事を期待されていないことぐらいは、よくわかっていました)

真面目な話、
未収金増加は必然的に病院経営を圧迫します。

そして、いつか患者に跳ね返ります。

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コメント

お世話になっているある病院管理者からは
クレジットカードを導入すると
後日精算が減るので未収率も下がる
それはカード会社に支払う手数料を補って余りある
と聞きました。
本当のところはどうなんでしょう。

医療の現場に限らず頭の痛い問題が沢山ありますね。
余るほど金が有りながら、支払いをしない輩、資本家、金持ちを守る為に有るのが法律である。そんな、のうがきを読んだことが有ります。
不法滞在者の問題もさることながら、何事も真剣に取り組まない。これが我が国の官僚機構の本質ですね。
私が日頃お付き合いをしている方の最高年齢者は87歳、海軍兵学校69期、第五艦隊司令部付き。本人のプライバシ-をお守りするためそれ以上は記しません。
開戦から敗戦まで艦隊勤務。しかし第五艦隊壊滅後は地上勤務を余儀なくされ。終戦は鹿屋基地。
これは奇跡的に生存した職業軍人から直接聞き、文章などで頂いたデ-タで有ります。
軍人の世界も幹部はみな軍官、
大型艦の艦長クラスはみな大佐。この辺りまでは真面目に戦争をやった。
が、その上の幕僚クラスは真面目に戦争をやらなかった、と言います。実際にレイテ沖海戦に於いて、それは顕著で、この連中は真面目に戦争をやる気があるのかと、何時も考えていたと聞きます。
事実、最後の連合艦隊司令長官だった小沢治三郎中将は戦後、捷一号作戦(レイテ沖海戦に於いて)真面目に戦をしたのは西村ただ一人で有ったと話されております。
(西村とは西村艦隊司令官、西村祥治中将)の事。
昨年、谷沢永一氏の官僚もういい加減にせんかい!!を活用させて頂きましたが。
責任を取らないと言うことでは明治維新以降現在まで全く何一つ変わりがありません。
(江戸期には切腹が有りましたので何事も命懸けで行いました)
日本人の崇高な武士道的精神構造をねじ曲げた張本人は薩摩出身の明治の元勲の一人、殺害されました。
維新以降の日本の官僚機構はこの人間、策謀家に寄って始められた様ですから、推して知るべしですね。
この人は三度の飯より策謀が好きで有ったと聞きます、、。

真面目にやらない、責任を取らない。そればかりか死刑に値する大失策を行っても、この国の官僚機構では出世をして行くのです。
太平洋戦争開戦にあたってのワシントン日本大使館のとんでもない失策。
このために日本はだまし討ちの汚名を米国から着せら、ル-ズベルトの思うままにさせられてしまいました。
これは後々までの国民の屈辱でもあります。
この失策をしでかした官僚はのちに大出世をしております。

ミッドウェ-海戦の大敗の責任も誰も取らなかった。
トップが取らなければ誰も取る必要が生じません。
その為、同じ失敗を際限なく繰り返してしまった。
国の存亡を賭しての開戦にあたっても年功序列。
連合艦隊司令長官も戦略や戦術に長けた人では無く、軍政家。
航空戦の指揮官は空を全く知らない水雷畑、これでどうして戦争に勝てるでしょう。

近代の科学戦を精神とか義理人情、浪花節の世界で行ってしまったのです。
残念ながら米国は人事を刷新して機能化か集団で闘いましたね。

兵が持参した鉄砲は明治38年開発の三八銃。
吉村昭氏が海軍乙事件を著しておりますが、
お読みになつた方は開いた口が塞がらなかったと想像致します

これが日本の官僚機構の本当の姿、氷山の一角なのですね。

話しが反れましたが、医療費不払いの問題、不法滞在者の問題、その他ありとあらゆる諸処の問題も、責任を取らなくて済むから失敗に対しての反省をしない。真剣に取り組まない。
真面目な人間を阻害し窓際にやる。
この繰り返しがやがて国家を滅亡に追いやる。
先の戦争では國やぶれて山河こそ残りましたが、
この次はそうは生きませんね。國やぶれて山河も無くなってしまうでしょう。
その時、私達はもう大泣きをしても間に合わないのです。
最近では細木和子さんが時々良いことを申しておりますね。
自国を本当に失ってしまう前に、私達は何が大切か、何が間違っているかを真剣に考え、明日の糧にしたいものです。
男が男の本分を弁え、女性が女性の本分に立ち帰る。
自然に帰る事こそ大切なような、、、。
そんな気が致しませんか!?


>川口さま

クレジットカードは、確かに手数料を払っても、未収率が下がるので、大学病院や健診施設で導入しているところが増加したと思います。

でも、自動清算機でクレジットカードは使えないし、(使用可のところもあるかもしれませんが)

医療費不払いの大部分が、本当に払えるお金がなくて、クレジットカードを持つことができない人たちだった(少なくとも勤務していた病院は)ことを考えると、
実際はどの程度効果的なのかわからないし、各病院によっても異なるのでしょうね。

>m,n.さま

コメントをありがとうございます。

戦争を体験していない私などが拝読すると、真面目でない戦争が実際どんなものなのか、想像することもできませんが、
そこで命を懸けて戦った多くの若者の魂はどこで眠ればよいのかと、思ってしまいました。

医療費も学校給食費と同じように、払えるお金があっても、払いたくなくと捉えている人たちに関しては、まさにおっしゃる通りなのだろうなあと思います。

>m,n.様
つい10年前までは
少し人間が多くなると
ヒエラルキー型組織にならざるを得なくなり
上部にいる人間は
情報伝達の上部にいるという
それだけの事で権力を行使できたわけですが
現在は明らかにネットワーク型に移行していますから
「王様の耳はロバの耳」と言い続ければ
彼らの基盤を転覆させることだって十分可能だと思っております。
そうすることが
無責任な人々への最大の抵抗だと思うのです。

川口さま
確かにそのきらいは肌で感じております。
本日、夕、食事中にテレビのスイッチを入れたところ、日本テレビで医療現場の実態の一部分と腐敗仕切った官僚組織、厚生労働省、退官後、整形外科を経営している院長のあまりにも国民を愚弄した経営の実態と、その人間性を赤裸々に表現致している番組に出会いました。
これが日本の官僚だとつくづくうなづきました。
しかし考えてみればあまりにも長すぎましたね、
今日に至るまで、どれだけ多くの国民が苦しめられ、犠牲にされ、死地に追いやられて来た事か、

心有る者がそれぞれの場所で、それぞれの行動と声を持って、主張していきたいものです。
マスコミにも大きな責任と良心を持って頂きたい。
巷に情報は充分提供されておりますが、
その情報はほんの一部の人にしか吸収されない、寂しい限りです。

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