一病~リウマチ~息災徒然ノート 3

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2007年08月03日 22:16

発病3

筑波大学病院 膠原病・リウマチアレルギー内科の最初の主治医は鈴木先生といって、
50代前半ぐらいの細身で小柄な、ちょっととっつきにくい雰囲気の先生でした。
口数は決して多くないのですが、必要なことは的確に伝えてくださるように感じました。
 

血液と、レントゲン検査の結果を眺めながら、

「手の骨に糜爛(びらん)が出ている。
リウマチの進行が早いのでそれを抑えるために強力に治療をする必要がある」

という説明の後、

MTX(メトトレキサート)という免疫抑制剤
を処方されました。


この薬が

白血病のお薬(抗がん剤)の一種で、
日本ではまだリウマチ薬としては承認されていないけれど、
欧米では10年以上前から抗リウマチ薬の主流で効果が認められていること、
日本でも近く承認されるだろうということ、
大学病院だから患者に処方できること、

等を簡潔に説明されました。

さらに、

ロキソニンも続けて服用すること、
妊娠は絶対に避けるように

というお話もありました。

抗がん剤の一種、
妊娠は絶対に避けること、

この二つが重く突き刺さったように記憶していますが、
痛みから解放されること、これ以上悪くならないことを最優先に考えようと自分に言い聞かせていたと思います。

 
MTXは、週一回曜日を決めて服用する経口薬です。
2.5mg×2錠服用から始めました。
効果がなければあと1錠増やすことも可能と言われました。

服用を開始して二週間(10mg服用)で、
不思議なほど痛みが取れました。
この小さな粒のどこにそんな威力があるのか、
もしかしたらあの痛み自体が悪い夢だったのではないかと錯覚するほどよく効きました。

 
気分爽快で有頂天になった私は、
リウマチの怖さも、MTXの怖さも理解不十分なまま、
元の生活にもどりました。

仕事、テニスに加え、LEC東京リーガルマインドという法律関連分野資格取得の専門学校にも通い始めました。

父亡き後リウマチと診断されて、
将来会社組織を離れても、子供がいなくても、持病があっても、社会と繋がっているためには資格を取りたいと強く思うようになったからです。
曲がりなりにも大学で法律を専攻したのに、父の相続登記が自分でできなかった不甲斐無さもありました。

現在はLECつくば校がありますが、当時は最も近くてLEC柏校でした。
週一回平日の夜と、週末の土日は朝からJR常磐線荒川沖駅前に車を駐車して、電車で柏に通いました。

リウマチに関する僅かな知識はあったはずなのに、痛みさえ感じなくなると、

『やっぱり大学病院は違う!
欧米で使われているリウマチのお薬はすごい!!
リウマチは根治した』

と、楽観してしまったのです。

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