一病~リウマチ~息災徒然ノート26

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2007年09月14日 22:21

医療機関へ転職と治験4

腫瘍マーカー値(CA19-9)高騰と、
子宮に悪性腫瘍疑いは、

私個人の問題に留まらず、
混乱を招きました。

FK506の治験引受管理会社は、
悪性腫瘍が完全に明らかになる前に

治験薬内服中止
強く要求してきました。

後藤先生は、

「大切なのは、
真木さんの痛みがないことですから」


治験薬以外の内服薬の選択肢を探りながらも、
治験続行の方向で、
治験引受管理会社との交渉に
毅然とした姿勢で
対応してくださいました。

このころの、

後藤先生との頻繁なメールのやりとりを紐解くと、

「その後どうなりました?」

「どこにいますか?」

「そちらでの(つまり大学病院以外で行った)
検査の結果は出ましたか?」

と気遣いのメールにも、
私は国内外をあちこち飛び回っていて、
きちんと返事が返せない状況でした。


治験続行問題とは別に、
仕事の合間に院長の配慮で、
勤務先の婦人科医師に紹介状を書いてもらって、
大学病院の婦人科腫瘍外来の
教授先生にも診ていただき、

大学病院と勤務先病院の
外科、婦人科、放射線科、

そして
リウマチ科主治医の後藤先生が連携をとりながら、
最善の策を練ってくださいました。


さらに
後藤先生は、
関節リウマチとCA19-9に関して、
あるいは間質性肺炎を合併していない
リウマチ患者のCA19-9が上昇する例もあることなど、
海外の論文を詳しく調べてくださいました。


「本当に悪性腫瘍で
数値が反応しているなら、

生きているのが不思議だ、、

まだまだ酷使に耐えられる、、、」

と検査データを手に、
院長は渇を入れましたが、

でも、
その表情に浮かんだ
僅かな苦渋の色を
見逃すことができませんでした。


日々の業務に忙殺されて、
不安に陥る時間さえなかったこともありますが、
まわりの方々の、
誠意尽くしの対応に
不思議と落ち着いていて、
治療方針に関して

「どうしよう、、」

という不安は生じませんでした。

手術が決まれば、
入院中の仕事や家事、
育児の対策のみを

「どうしよう、、、」

とあれこれ考えていました。


ところが、

それまでの検査結果と、
専門家の先生方のご意見を踏まえた上で、
再度、
子宮たい癌検査や、
子宮まわりを集中的に撮るMRI検査
など精査を重ね、

悪性である可能性は極めて低い、
開腹手術をするには
あまりに根拠がなさすぎという結論に達し、
結局、

経過観察することになりました。


春の人間ドックで異常値がでて、
夏に腫瘍疑いが発覚し、

ここに落ち着いたのは

秋も深まった頃でした。


開腹手術の覚悟までして、
経過観察になった2004年の暮れ、

もちろん、胸を撫で下ろして、
跪いて天を仰いで
合掌したい気持ちでしたが、

張り詰めた糸がプッツンと切れたように、
へなへなと
体中の力が抜けていきました。

まだまだ大丈夫と
叱咤激励する気持ちに、

跪いた足は再び立ち上がることができないほど、

身体が全くついてこない状態でした。


今回は
運よく免れたけれど、
仕事の責務を担いながら、

4度目の入院は

あってはならないと思いました。

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