正直者がバカを見ない医療

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2007年10月20日 16:36

今日は久しぶりにゆっくりとものを考えた。


医療に首を突っ込むようになって
厚生労働行政に大変な違和感を覚えることが多かった。
どこに違和感の原因があるのか特定できてなかったのだが
ふっと非常に簡単なことに気づいた。


真面目に医療へ取り組めば取り組むほど
勤務がキツくなって報酬も減って
訴訟に遭うリスクも増えるっておかしくないか?
正直に真っ当に働くなと言っているようなもの。
医療が壊れるのも当たり前だ。


このモラルハザードを止めない限り絶対に事態は好転しない。
逆に正直者がバカを見ないようになっていたら
医療者は感動的なまでによく働く人が多いので
まだまだ当分は大丈夫そうな気がする。


厚生労働省が何か制度をいじくればいじくるほど
「正直者がバカを見る度」が高くなっていないか?


誰が正直で、誰が正直でないか
外形的には判断できないと厚生労働省は言うかもしれない。
でも、判断できないのなら
仕切らなきゃいいだけのことだ。


私たちも
厚生労働省に対して「何とかしろ」と言うのをやめよう。
たぶん、それが「正直者がバカを見ない医療」への第一歩だから。

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