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    <title>ロハス・メディカル ブログ</title>
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    <updated>2010-09-02T16:04:23Z</updated>
    <subtitle>フリーマガジン「ロハス・メディカル　Lohas Medical」のブログ。医と健康について、生活情報などを発信しています。</subtitle>
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    <title>長男がポリオにかかっていた！？</title>
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    <published>2010-09-02T16:23:45Z</published>
    <updated>2010-09-02T16:04:23Z</updated>
    
    <summary>長らく開店休業状態だったこのブログ、ようやくボチボチ再開させていただこうと思いま...</summary>
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        <name>堀米香奈子</name>
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            <category term="00103|cat03|堀米香奈子のカタい話もやわらかく" />
    
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        長らく開店休業状態だったこのブログ、ようやくボチボチ再開させていただこうと思います。（私のプライベートは皆様興味の対象ではないものとご報告もせずに失礼しておりました。←スミマセン！が、2月に無事次男を出産し、おかげさまで２男のママとなりました。）子育てしながらなかなかまとまった時間がとれずにいますが、これはと思う出来事に遭遇した際にはアップさせていただく予定です。宜しくお願い申し上げます。


さて、今回の話はタイトルにあるようにポリオのことです。現在3歳8ヶ月の長男が、そういえば0歳11ヶ月のとき。ちょうどポリオの予防接種を受けた2週間ほど後の朝に、突然、異変が現れたのです。
        <![CDATA[その日は土曜日。実家にいて、私と主人と実家家族みんなでさあ朝食を、と準備しているときでした。となりの和室で寝ていた長男が、そろそろ眼を覚ましてヨチヨチ歩いて出てくるころかな、と思っていたところ、案の定、姿を現しました・・・が、それはヨチヨチ歩きではなく、”ずりばい”でした。ずりばいは、はいはいの前段階、もう数ヶ月も前に卒業したはずです。おかしいな、と見ていると、すぐに彼も好んでずりばいしているのではないことがわかりました。かれは何度も立って歩こうとトライしているのです。しかし立つことさえままならないうちに膝から崩れおち、転んでしまうのでした。どうも左足がぜんぜん機能していない様子。右足で一歩立ち上がり、そして左足で支えようとするのですが、全く抵抗もなくぐにゃっとしてしまうのです。ただ痛みなどはないらしく、本人は意外とケロっとしています。


しかし私たち親と周りの家族は皆、驚きうろたえました。いったい何が起きたんだろうという感じです。まだまだ歩き始めたばかりで体勢が不安定なため、転ぶことはしょっちゅうでした。でもそれとは異質な倒れ方、というか、立つどころではないといった異常な状態です。実は私はこのとき、すぐに2週間前のポリオ生ワクチンの経口接種のことを頭に思い浮かべました。しかし、2週間も前のことだし、素人判断ではよくわかりません。一方で、ほかに原因はまったく思いつきませんでした。かかりつけの小児科は休診のため、主人が知り合いの小児科医に電話で相談してみましたが、はっきりしたことは分かりませんでした。そしてそのまま2日間、何もできないままに不安な時間をすごすことになったのです。


結局幸い、症状は2日で回復、長男はまた立って歩けるようになりました。そしてそのまま、そんな出来事もすっかり忘れてしまったのでした。忘れていることができたのは、ひとえに今日、長男が元気に走り回っていられるからですね。この出来事ことをふと思い出したのは、次男の接種の時期が近づいてきた最近になってからでした。しかも時を同じくして、ポリオの会が不活化ワクチンへの早急な切り替えを求め、<a href="http://lohasmedical.jp/blog/2010/05/post_2309.php" target="_blank">署名活動</a>を始めたことを知りました。そして2年半以上もたった今になって、<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/06/27164525.php?page=1" target="_blank">ロハス・メディカルの小山会長の対談</a>やインターネットのサイトから、ポリオの生ワクチンがもたらす被害をきちんと把握することになったのです。


知れば知るほど、長男のあのときの症状はポリオの予防接種によるものだったのではないかと考えずにはいられなくなりました。気になってロハス・メディカルでもたびたびお世話になっているナビタスクリニック院長の久住先生に伺ってみたところ、「軽いポリオにかかっていた可能性はあります」とのこと。それに、そういえば立てなくなる数日前、長男が39度を超える熱を出していたことも思い出しました。ほかには特に症状がなく、とにかく熱だけが高い状態が2日ほど続き、その熱が下がってちょっと安心していた矢先の出来事だったのです。この点も、ほかの患者さんたちの「麻痺が生じる前に発熱」という経過とそっくりです。本当に背筋が寒くなりました。


のどもと過ぎれば何とやらで今は笑って過ごしていますが、一歩間違えば長男ももっと危ない状況だったのかもしれません。次男も集団接種の時期が迫っていますが、私は今、個人的に、安全性の高い不活化ワクチンを接種させようか、という方向へ気持ちがかなり傾いています。実は久住先生も不活化ワクチンの接種を勧めてくださいました。ただ、ワクチンは3回（+追加で1回）接種させるものとされていて、一回が6500円。とりあえず2万円が飛んでいくことになります。被害のことをそれほどよく知らなければ、あるいは私のようにヒヤッとした経験がないお母さんなら、無料の定期接種を受けさせようと考えるのは当然かもしれません。


でも、なんだかおかしくないですか？予防接種を受けるのにこんな心配をしなければならないなんて、何か変です。予防のために受けるものなんですよね？


もともとポリオは国内では野生株は根絶されたといいます。ですから普通に生活していたらまず罹らないものなのですが、海外ではまだ流行している地域もあるので念のために予防接種を受けている。だったら当然、予防接種で罹患するなんていう事態は、最大限避ける努力をすべきですよね。ところが国は、毎年数人の被害者が出ていることを把握しながら、なおかつ安全な不活化ワクチンの存在と世界的な普及を知りながら、生ワクチンの経口接種を積極的に奨励しているのです。ワクチンの危険性をよく知っていてなおかつ金銭的に余裕がある人以外、そうするのは当然という流れで、「ポリオになっちゃうかもしれないけど一応受けてください」なんて平気で言っているということです。


要するにこの「予防のため」「予防接種」というのは、「あなたの子供にとって予防になりますから」ということじゃないんですよね。そう思わせといて実は「国の中に蔓延するのを予防できますから」と言っているに過ぎないのですね。だってよくよく予防接種法を見たら、ちゃんと最初から書いてありました。

第一条　この法律は、伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延を予防するために、予防接種を行い、公衆衛生の向上及び増進に寄与するとともに、予防接種による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とする。

そうなんですよね。国のやることですから当然、国民ひとりひとりの健康よりも、大多数の健康＝公衆衛生が大事です。そのためには予防接種による健康被害は想定の範囲内で、特に意外なハプニングでも何でもないのですよね。（もちろん本当に万が一を想定して備えていただく必要はあるのですけれど。）


これまで、先進国で日本だけが不活化ワクチンでなくいまだに生ワクチンだという事実を知って驚いても、それがどうしてなのか、ぜんぜん理解できませんでした。明らかに本末転倒な事態が何件も発生しているのに（報告されていないものも含めたらもっとでしょうね。ウチももしかしたらカウントされて正確な統計が取られるべきなのかもしれません）、なぜ放置されているのか。なぜ厚労省は怠慢なのか。でも、なーんとなくわかりました。結局それは、厚労省のお役人がどこを見ているか、という問題なのですね。


それにしても腹が立ってきました。だって予防接種によるポリオの罹患は、明らかに人災です。ほんとうにばかげてます。それを避けるための2万円、痛いけれど、払うことになるんだろうなあ。小山さんたちの署名活動が実を結ぶことを心から祈っています。最後に、百聞は一見にしかずですから、ぜひ下記のテレビ報道をご覧ください。

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    <title>村重直子の眼13　コメント欄</title>
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    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://lohasmedical.jp/mt/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=2/entry_id=2777" title="村重直子の眼13　コメント欄" />
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    <published>2010-09-02T03:46:02Z</published>
    <updated>2010-09-02T03:47:56Z</updated>
    
    <summary>患者,仲介</summary>
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        <name>川口恭</name>
        
    </author>
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　元厚生労働省大臣政策室政策官の村重直子氏が在野のキラリと光る人たちと対談していく好評のシリーズ。今回は、大西睦子・ハーバード大学歯科医学校研究員です。一体何がキラリなのかは本文を読んでのお楽しみですが、彼女はアメリカでは、ちょっとした有名人なのだそうです。私はこの対談を聴いて以来、加工食品を買う際に必ず食品表示を確かめるようになりました。今回も３回に分けてお伝えします。（担当・構成　川口恭）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/31171335.php" target="_blank">続きはこちら</a>]]>
        
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    <title>国立がん研究センター、患者の口腔ケアで日歯と連携</title>
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    <published>2010-08-31T08:50:30Z</published>
    <updated>2010-08-31T08:53:38Z</updated>
    
    <summary>　がん患者が抱えやすい口腔内トラブルを解消してがん治療の質を高めるため、国立がん...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
    </author>
            <category term="00105|cat05|熊田梨恵の編集長の独り言" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　がん患者が抱えやすい口腔内トラブルを解消してがん治療の質を高めるため、国立がん研究センター（嘉山孝正理事長）と日本歯科医師会（大久保満男会長）は 31日、がんに関する講習を受けた歯科医が同センターから紹介を受けて患者の歯科治療に当たる医療連携を始めると発表した。当面は手術を受ける関東圏の患者約4000人を対象に始める予定で、各地域のがん診療連携拠点病院による全国展開も視野に入れている。（熊田梨恵）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/31153026.php" target="_blank">続きはこちら
</a>]]>
        
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    <title>「女性という『性』を失う」子宮頸がん‐癌研公開講座で患者会の穴田佐和子氏</title>
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    <published>2010-08-30T12:31:13Z</published>
    <updated>2010-08-30T14:33:35Z</updated>
    
    <summary>　子宮頸がん予防ワクチンの接種に適した年代の子供達への普及啓発を図るため、癌研究...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
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            <category term="00105|cat05|熊田梨恵の編集長の独り言" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　子宮頸がん予防ワクチンの接種に適した年代の子供達への普及啓発を図るため、癌研究会は30日、中高生向けの公開講座を癌研有明病院（東京都江東区）で開いた。患者会の穴田佐和子代表は、抗がん剤の副作用による苦しみだけでなく、「女性という『性』を失うというメンタルな面」でのつらさも抱えるとして、子宮を摘出して子供が産めなくなったことなどから交際相手と別れたり、出産を諦めたりする女性もいると語った。（熊田梨恵）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/30210054.php" target="_blank">続きはこちら</a>
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    <title> 子ども亡くす親の気持ち分かり合える機会が減ってきた―細谷亮太聖路加国際病院副院長</title>
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    <published>2010-08-26T05:03:13Z</published>
    <updated>2010-08-26T05:05:14Z</updated>
    
    <summary>　子どもの死亡率の低下は、子どもを亡くす親の数が減るという事も意味するため、悲嘆...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
    </author>
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        <![CDATA[　子どもの死亡率の低下は、子どもを亡くす親の数が減るという事も意味するため、悲嘆の気持を共有できる機会も減る。近年まで「不治の病」と言われた小児がんの治療が飛躍的な進歩を遂げる一方で、子どもや親を取り巻く状況も変わりつつあるようだ。聖路加国際病院の細谷亮太副院長（小児総合医療センター長）が24日、中野在宅ケア研究会（東京・中野区）で講演した。（熊田梨恵）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/26142617.php" target="_blank">続きはこちら</a>]]>
        
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    <title>何か足りない、「ドラッグ・ラグ」の議論　コメント欄</title>
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    <published>2010-08-25T23:14:18Z</published>
    <updated>2010-08-25T23:16:12Z</updated>
    
    <summary>　海外で使われている薬が国内で使用できない「ドラッグ・ラグ」の解消に向け、厚生労...</summary>
    <author>
        <name>新井裕充</name>
        
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            <category term="00104|cat04|新井裕充の論説こぼれ話" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　海外で使われている薬が国内で使用できない「ドラッグ・ラグ」の解消に向け、厚生労働省は8月25日の中医協で、薬事法上の承認がない薬でも健康保険での支払いを認める"近道"を提案し、全会一致で了承されたが、何かが足りない。（新井裕充）

　<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/26071151.php?page=1" target="_blank">続きはこちら</a>
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    <title>救命最前線が「崩壊」？</title>
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    <published>2010-08-25T06:37:03Z</published>
    <updated>2010-08-25T06:56:29Z</updated>
    
    <summary>今日は救急医療について思うことを。 救急医療や「医療崩壊」について話す時、どうし...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
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        今日は救急医療について思うことを。

救急医療や「医療崩壊」について話す時、どうしても救命センターなどの医療現場に目がいきがちです。医療機関への支援ももちろん大事ですが、救急現場で一番最初に私たち患者に接するのは誰でしょうか？








        <![CDATA[<big><strong>■縦割りの間の「救急救命士」</strong></big>
救急車で駆けつける救急隊員です。救急隊の中には「救急救命士」という国家資格を持ったスタッフがいます。救急救命士は救急隊よりも業務範囲が広く、医師の指導や指示のもとで、気管挿管やアドレナリン投与、医療者向けAEDを使った除細動などの医療処置を実施できます<strong>（資料参照）</strong>。彼らの仕事は、患者に適切な病院を選び、状態悪化を防ぐための必要な観察や処置を行い、迅速に搬送することです。消防庁の調べでは、救急救命士の資格を持つ消防職員は約2万3000人。救急隊は3人以上で構成されますが、国内にある4920の救急隊のうち、約9割に１人以上の救急救命士が配置されています。（2009年4月時点）。
<a href="http://lohasmedical.jp/blog/%E6%95%91%E5%91%BD%E5%87%A6%E7%BD%AE.php" onclick="window.open('http://lohasmedical.jp/blog/%E6%95%91%E5%91%BD%E5%87%A6%E7%BD%AE.php','popup','width=825,height=641,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://lohasmedical.jp/blog/%E6%95%91%E5%91%BD%E5%87%A6%E7%BD%AE-thumb.JPG" width="250" height="194" alt="" /></a>

国が救急医療について議論する時、医療機関のことはよく言われますが、救命最前線で患者に接する救急隊や救急救命士のことは見落とされがちです。これには、救急救命士が厚生労働省と総務省消防庁の両方に縛られる資格であるため、議論されにくいということもあるでしょう。

救急救命士が所属する消防機関は総務省消防庁の管轄下にあり、消防機関の職員は市町村の職員です（東京は一部地域で例外もありますが都の職員）。ところが、救急救命士の処置範囲など業務内容については厚生労働省が規制しており、救急救命士になるための国家試験も厚労省の管轄です。救急救命士は現場では消防庁のコントロール下にありながら、業務内容は厚労省に縛られるという2重の規制を受けています。（ちなみに、厚労省が把握している救急救命士の登録数は3万7580人（2010年3月末現在）と、消防機関にいる救急救命士より１万人多くなっています。救急救命士には他の活動現場もあり、看護師など他職種で取得する人もいますが、他は「潜在」救急救命士となっているのか興味深いところでもあります）

救急救命士はまさしく縦割りの間に存在している資格で、こういうグレーゾーンには利権が生まれやすくなるのが霞が関の常です。これまでも、救命士の院内配置について診療報酬での評価の可能性を探るような話も一部で聞かれたりもしました。行動範囲を広げることで救急救命士の権限を拡大するというわけですが、救急現場で患者を救護するのが本来業務であることを考えれば、どうなんだろうと思います。

そんなことよりも、もっととんでもないことがあります。
今年１月、私はこれを見た時に、驚きました。
<a href="http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A1%EF%BC%91.php" onclick="window.open('http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A1%EF%BC%91.php','popup','width=720,height=766,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A1%EF%BC%91-thumb.JPG" width="250" height="265" alt="" /></a>
<a href="http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A12.php" onclick="window.open('http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A12.php','popup','width=664,height=501,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A12-thumb.JPG" width="250" height="188" alt="" /></a>
<a href="http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A12.5.php" onclick="window.open('http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A12.5.php','popup','width=308,height=492,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A12.5-thumb.JPG" width="250" height="399" alt="" /></a>
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<a href="http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A1.php" onclick="window.open('http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A1.php','popup','width=863,height=691,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://lohasmedical.jp/blog/MC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E8%A9%95%E4%BE%A1-thumb.JPG" width="250" height="200" alt="" /></a>

<big><strong>■基本的なスキルが不足</strong></big>
消防庁が開いている救急搬送業務に関する検討会で、昨年度に出されていた資料です。資格取得後の救急救命士のスキルについて評価されています。これを見ると、脈拍の触知位置や頸動脈の速さ・強さ、呼吸の速さについてなど、基本的な観察ができていない救急救命士が「約4分の1から3分の1いる」とされています。また、年間の搬送件数が少ない救急救命士ほど搬送に時間がかかること、資格取得後の時間が経過しているほどスキルが低下していることが示されていました。

最前線で患者に接している救急救命士のスキルに、かなりのばらつきがあるという事です。救急救命士は経験年数が上がればスキルも上がるとは一概に言えず、地域によっては搬送経験が少ないのでスキルが低下しているということも推察されました。

救急救命九州研修所の郡山一明教授が「救急救命士はミニドクターではない」と指摘するよう、病院前の救護を実施する救急救命士の役割は、状態悪化を防ぎながら適切な搬送先を選ぶため、必要な観察や処置を実施する事です。患者が心肺停止状態に陥ることを回避し、医療スタッフにつなぐ事です。そのために必要不可欠なスキルについて、かなりの差があるということが分かりました。救急救命士がこのような状態にあることを、国民は知っているでしょうか。

ただ、この資料は母数が少なかったので、現場で働く救急救命士や救急医療スタッフに聞いてみると、こんな声が返ってきました。

<strong>～救急救命士～</strong>
<em>「人によってかなりの差がある。基本的なことができない人もいる」
「再教育をしてほしいが、忙しすぎてできないと思う。現場を空けられない」
「ほとんど殺人まがいのことをやっているんじゃないかと思うところもある」
「医師や医療スタッフとのスキルの差がありすぎる。もっと教育を受けられれば多くの傷病者を助けられる。確実に助かる患者は増える」
「医療崩壊というが、プレホスピタルケア（病院前救護）がそもそも崩壊している。『たらいまわし』で騒ぐなら、病院よりこっちも見てほしい」
「病院実習はお客さん状態で、ほとんどさせてもらえない」
「うちの地域にはそもそも救命士がほとんどいない。消防職員だけでやっている」</em>

<strong>～医療スタッフ～</strong>
<em>「救急隊によってスキルに差が大きい。適切に搬送してくれる人もいれば、なんでこの患者をうちに、というような判断をしてくる救急隊もいる」
「救急医療はプレホスピタルケアが一番大事。うちでは救急救命士と医療スタッフでの講習をよくやっている」
「現場が忙しくて、救命士の病院実習を受けられない」
「救急隊と医療機関がうまくやっていれば、搬送ルールなんていらない」</em>

都市部や地方など地域によって差はあるものの、救急隊のスキルについて問題視する声が多く聞かれました。

<big><strong>■再教育に耐えられない現場</strong></big>
救急救命士は、資格取得後2年の間に再教育として128時間以上の実習を受けなければいけませんが、このうちの48時間は病院実習です。もともとは128時間以上の病院実習が義務付けられていましたが、救急救命士の数が少ない地域では病院実習に出すと出動人員の確保が難しくなったり、教育体制が整っていない病院では見学のみになってしまったりするなどの問題が現場から指摘されていました。自治医科大学の加藤正哉准教授が国内の救急救命士1,533人に実施した調査では、44％が128時間の病院実習を達成できておらず、実習をまったく受けていない救急救命士も11％いました。実習を受けられなかった理由で最も多かったのは、「人員のやりくりができない」が54％と過半数でした。こうしたことから、国は2008年に病院実習時間を48時間までに減らすことを決め、残る80時間以上を地域での実習にシフトさせたという経緯があります。

　地域で救急救命士の再教育を担うのは、「メディカルコントロール協議会」と呼ばれる消防機関や行政、医師などから成る専門組織です。この協議会は消防庁が2001年度、救急隊員の応急処置など医療の質を保障（メディカルコントロール）するための協議の場として、各都道府県や地域に設置するよう求める通知を出したことから始まりました。しかし、MC協議会については地域による活動の温度差が指摘されています。医療機関とともに積極的に病院前救護の質向上に取り組んでいたり、搬送と受け入れのマッチングを独自で行ったりする先駆的な地域もあれば、ほとんど活動していない地域があることも言われています。


<big><strong>■そんな中でも権限拡大</strong></big>
そうした状況の中、厚労省は昨年度、救急救命士の処置範囲を広げようと検討を進めてきました。▽血糖測定と低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与▽重症喘息患者に対する吸入β刺激薬の使用▽心肺機能停止前の静脈路確保と輸液の実施―の3つについて検討が進められています。厚労省は「検討」とは言っていますが、実施する方向になるのは間違いないでしょう。

救急救命士の処置範囲を拡大し、活動範囲を広げることは、権限拡大になります。一部の方の利権を生みますから、熱心な方もおられるようです。一方で救急救命士の処置範囲拡大を快く思わない団体がいることも聞かれます。

でも、そんなことより救急救命士の基本的なスキル自体をボトムアップさせることの方が大切ではないかと思います。どんなに処置範囲や活動範囲を広げても、最も大事な基本的観察や処置のスキルが不足していれば、現場の混乱や質の低下を起こすことが懸念されます。脈拍や呼吸観察などの基本的技術が足りていないというデータを、どう見るのでしょうか。救急受け入れ不能問題の解消に向け、搬送ルールの策定も都道府県に義務付けられましたが、搬送業務の効率化には、救急隊のスキル向上が欠かせません。

現場で一番最初に私たち患者に接するのは、救急救命士はじめ救急隊です。彼らから、不安や再教育の充実を求める声が聞こえてきます。消防庁の検討会を取材するようになってから担当者は何人も変わりましたが、いつも再教育の話は後回しにされて、業務内容の拡大など華やかな話ばかりが出てくるため、おかしいんじゃないかと常々思っておりました。

２４日に消防庁が開いたメディカルコントロールに関する有識者会議でも、再教育に関する話題は出たもののほとんど時間は割かれませんでした。再教育の在り方について各消防本部にアンケートを実施するという案が事務局から出されましたが、委員からは現場の声が反映されたアンケートになるのかと懸念する意見もありました。

地域が再教育を実施しやすいよう国や自治体はどう支援していくのでしょうか。また救急救命士や消防機関、医療機関など地域はどう取り組んでいくのでしょうか。これからも見ていこうと思います。




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    <title>救急車のAED、一般市民用が２％</title>
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    <published>2010-08-20T05:13:15Z</published>
    <updated>2010-08-20T05:14:56Z</updated>
    
    <summary>　国内の救急車が装備しているAEDの中に、救急隊用ではなく一般市民向けの仕様のも...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
    </author>
            <category term="00105|cat05|熊田梨恵の編集長の独り言" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　国内の救急車が装備しているAEDの中に、救急隊用ではなく一般市民向けの仕様のものが２％あったことが総務省消防庁の調査で分かった。同庁の担当者は「財政的に厳しい自治体が一般向けAEDを使用している」との見方を示しており、今後各自治体に向けて救急車には救急隊用 AEDを積載するよう促していくとしている。（熊田梨恵）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/20130911.php" target="_blank">続きはこちら</a>
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    <title>村重直子の眼12　コメント欄</title>
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    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://lohasmedical.jp/mt/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=2/entry_id=2768" title="村重直子の眼12　コメント欄" />
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    <published>2010-08-16T09:25:16Z</published>
    <updated>2010-08-16T09:27:09Z</updated>
    
    <summary>患者,仲介</summary>
    <author>
        <name>川口恭</name>
        
    </author>
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　元厚生労働省大臣政策室政策官の村重直子氏が在野のキラリと光る人たちと対談していく好評のシリーズも12人目になりました。お相手は、国立国際医療研究センター病院でHIV診療などを担当している本田美和子医長。本田医師は、患者自身が自らの記録を付けていく大人版母子手帳のような『ほぼ日の健康手帳』を考案しました。なお今回は、初めて誌面とも連動します。webにはいつものように対談の全文を２回に分けて、誌面の方にも抜粋したエッセンスを９月号のＰ12～14に掲載します。（担当・構成　川口恭）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/16000331.php" target="_blank">続きこちら</a>]]>
        
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    <title>「救児の人々」感想⑥</title>
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    <published>2010-08-10T06:10:11Z</published>
    <updated>2010-08-10T07:56:43Z</updated>
    
    <summary>　庄和中央病院（埼玉県春日部市）の洞ノ口佳充副院長から、感想を郵送で頂きましたの...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
    </author>
            <category term="00105|cat05|熊田梨恵の編集長の独り言" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        　庄和中央病院（埼玉県春日部市）の洞ノ口佳充副院長から、感想を郵送で頂きましたのでご紹介いたします。洞ノ口先生は先月、知人が開いてくださった拙著の出版祝い会においで下さいました。そして「この本を一人でも多くの方に知って頂きたい」と、2冊もその場でご購入くださいました。


        <![CDATA[　洞ノ口先生は拙著の感想を熱く語ってくださり、私が持っている問題意識は、現代の科学技術が持つ問題に共通していると話してくださいました。それは、私が常々そう思っていることでしたので大変嬉しかったです。

　ロハス・メディカル紙上で、拙著に登場する豊島勝昭医師にインタビューした時の言葉です。
<strong>「科学に流されたり溺れたりすると、かえって生きることがつらくなったり悩んでしまうことも起こり得ますから、自分の人生の中で医療とどう関わっていくか、考えないといけないと感じています。本来、医療は人を幸せにするためにうまく使いこなしていくべきものだと思いますから、医療者も患者さんやご家族も、死生観について考えて、間としての芯を持たないといけない時だと感じています。そうしないと、医学の進歩と医療体制の劣化の狭間で苦しむ可能性が、どんな人にもあるのではないでしょうか？」</strong>
　
　これは、医療だけでなく現在の科学技術全般に言えることだと思います。洞ノ口先生から頂いた感想の中では、原発や油田開発なども含めた新技術の開発について触れられています。豊島医師の言葉は医療に言及されていますが、「科学に流されたり溺れたりすると、かえって生きることがつらくな」る、「人を幸せにするためにうよく使いこなしていくべきもの」というのはどんな科学や技術についても言えることだと思います。私達が、どう生きたいのか、そのために新しい科学や技術、研究をどう使っていくのか。私達は環境に使われるのではなく、よりよくこの世界で生きていくための主体として、これらをどう使うのか、ということだと思います。
　「救児の人々」を書きながらずっと考えていたことだったので、そこを感じてくださったことを、とても有り難く感じました。

　また、私自身へのメッセージも大変ありがたく拝読いたしました。仰る通りで<a href="http://lohasmedical.jp/blog/2010/06/post_2326.php" target="_blank">出版業界は大変厳しく、良い本ではなく、売れるように仕組まれた本が売れる仕組み</a>です。その意味では、「救児の人々」は仰るように「荒波」の中の「小舟」として浮かぶ本ですが、私の思いを全力投球しており、登場された方々の思いが込められている大切な本です。これからも地道に広げられるよう頑張っていきたいと思います。

　洞ノ口先生も8月6日付毎日新聞の１面の特集「明日へのカルテ：第１部・医師不足解消の道～診療報酬増、効果薄く」の記事で、中小病院には厳しい2010年度診療報酬改定だったことを訴えておられました。ご自身の立場から、医療の現状を訴えておられるのだと感じました。
　私達の取り組みは、確かに「荒海に小舟でこぎ出すがごときもの」かもしれません。ですが、洞ノ口先生が励ましてくださっているよう、私も自分の身の丈で、できることをこれからもがんばっていこうと思います。

　私が書いている部分だけでなく、文章全体にわたって非常に示唆に富む、深い内容です。洞ノ口先生、感想をお寄せ下さいまして、本当にありがとうございました。


============================================================
<strong><big>「救児の人々」を読んで　洞ノ口佳充　2010.7.18</big>

　素晴らしい本をありがとう。救児の現場を、熊田さんは、医療を提供される側から、国民の側から、精一杯の誠実さで、問題提起してくれました。その現場で働く医師については、「先生たちは助けることができてしまう。だからこそ、悩まれる・・」「先生たちも人間なのですから、患者さんを死なせたくはないと思われるのは当たり前ですものね」と、書いておられます。熊田さんは、何より医療を受容する国民の立場で、現実を反省的に捉え、アプローチされたので、医師の問題には立ち入らなかったのだろうと私は考えました。そこが熊田さんの誠実さのゆえんかと。

　私は、あくまで医師の立場で、NICUに直接勤務しているわけではないけれど、同じ医師として、自分に突きつけられた問題として受け止めたのでした。アプローチする方向は違っていても、私の心は激しく共鳴しました。何としても、自分の気持ちを筆者に伝えたいと思って駆けつけました。

　お祝いの会で、私のつたない感想を、まっすぐこちらを向いて聞いていただいてありがとうございました。そうか、この人は、この本に出てくるインタビューを、こんな風に優しいまなざしでしてたんだ・・。

<big>＜哲学なき医師労働こそが問われている＞</big>
　先日の出版祝いの会にいただいた第2刷。帯に小松秀樹氏のコメントが新しく付いていました。「熊田さんの書いたことは、多くの医師が認識していたことだろう。しかし、医師の言葉で書いても、このような迫力は絶対出ない。脱帽。」

　こうした意見は、多くの医師たちが感じていることかもしれません。しかし、このコメントには少しばかり疑問を感じます。（短いコメントが小松先生の意見を正しく反映しているとは限りませんが）我々医師たちは、脱帽しただけではいけないと思っているのです。

　何より、この本が、我々医師たちに突きつけたのは、「あなたたち医師たちは、この本にある現実をどう考え、どう発信してきたのですか」という問いだ、と私は考えるからです。私たち医師は、この問題を、己のみぞおちで受け止める必要があると私は思うのです。

　NICUで働き、「目の前の患者を、救わざるを得ない」医師たちは、NICUの後方と化した重心の現実をどう考えていたのか、何年も美容院に行けずわが子と生きる母親の苦悩をどれだけ知っているのか、思わず包丁を握りしめ我が子と向き合う親の気持ちを考えたことがあるのか、またそうした気持になった自分を恥じ涙する親の存在を知っているのか。

　問われているのは、「目の前にある患者」を救うことにのみ精力は尽くすが、「その後」について考えることの少ない、いわば「哲学のない診療」なのではないでしょうか。

　熊田さんは、「先生方は、目の前の患者を救わざるを得ないのですね」と、好意的に書いておられますね。しかしそうではないと私は思うのです。「その目の前の患者を救うことにのみ必死になる」医師の診療そのものが問われているのだと思うわけです。それは結果としては、患者の一生のうちの、ほんの一部分のみに関わり、全体に責任を持たない姿勢ではないかと思うのです。「病院はそういう子供を助けて終わりですか」、この言葉は、NICUで働く医師たちに、そしてすべての医師たちに疑問を投げかけているのです。（また、もちろんそのシステムを作ったのは、政府の医療政策です）

<big>＜責任感のないIC（インフォームドコンセント）＞</big>
　たしかに、ポストNICUの現実を、NICUの医師たちをはじめ、「多くの医師たちは認識」していたことではあります。しかし、医師たちは、「医師の言葉で書」くことはしませんでした。「自分で書いても迫力がない」ので書かなかったわけではないでしょう。書くことが無かったのは、ひとつは、医師たちの問題意識が目の前の患者に局席されてしまったその狭さであり、もうひとつは、その現実を自分が作り出したものとして、自己の他在としてとらえる意識の弱さだと思うのです。

　例えば、NICUの医師たちが子どもの親たちに対して行うICを考えてみましょう。確かに、医師たちは、子供の治療のその先についてあらゆる可能性を説明し、押し付けることのないICを行っているとは思います。しかし、実際その場の親たちは、医師たちと違って現実のポストNICUを知りません。その上でのICでは、どんなに詳細な情報が医師から提起されても、親はインテンシブな治療をあきらめることが少ないのは当然です。医師が、自分の哲学、ポリシーとして、少なくとも自分だったらという観点で、こうしましょうと言わない限り、素人の親は判断できることは少ないと思うのです。その領域は、プロとしての責任において医師がなすべきであって、親たちが選んだことだから、何らかの責任を持てというのは酷であると思います。（医師の、フランクなICが許されない状況があるのも現実です）

　こうした、「パターナリズムでない」、「平等のIC」をしている限り、医師たちは、起きた現実を、自分も作り出したものとして見つめ、己と、世に問うことはないように思います。パターナリズムの克服の名のもとに、患者との関係はドライな契約関係となり、医師のプロとしての責任を薄くしているように思います。

<big>＜半歩先しか考えない診療と、現代科学技術＞</big>
　後先考えることのない技術開発と現場への導入、それは、使用済み燃料の処理方法もなく建設される原発、大地に帰らないビニール製品の氾濫、それをはるか太平洋の海原で、餌と思って飲みこんで死ぬウミガメや、魚がいるという現実、トラブルに対処すべもなく進められている海底油田開発などとは共通があります。そこに貫かれている哲学はプラグマチズム、実利主義です。したがって、熊田さんの描いたことは、個別的なＮＩＣＵをめぐる現実でありながら、現代科学技術が持つ普遍的な問題に通じることでもあります。

　したがってこの本は、小児医療関係者はもちろん、高齢者医療や、救急医療に携わるすべての医療者が読むべき本であるとともに、医療者のみならず、現代に生きるすべての人にも訴えるものなのだと思います。

<big>＜偶然を必然にしたもの・行間に溢れる共感し、寄り添う心＞</big>
　熊田さんは、自分がこの本を書くようになったのは、医療の矛盾が集中した小児医療に出会った幸運があったということを述べています。しかし、その偶然を筆者において核という必然に転化させたものは何だったのでしょうか。編集長の的確なアドバイスも然りです。

　わたしは、それは筆者の、インタビューした人々に対する、限りない共感と寄り添う姿勢ではないかと思うのです。障害を持った子供とともに生活する親と、現場で「目の前の患者を救うべき働く」医師たちと、筆者は共に悩み、悲しみ喜んでいる。「解決のない」現状に対しても、どう書いていいか分からない現実を描いたとしても、筆者のそこで出会った人々へむけた温かいまなざしに、この本を読む者は救われます。私は、この筆者の誠実な葛藤こそが、悲惨な現実を描きながらも、読んだ後に一種のさわやかさを感じさせているのではと思うのです。

<big>＜荒海に小舟でこぎ出すがごとく＞</big>
　この筆者が、これからも医療の現実に切り込んでいってほしいと私は切に願うものです。しかし、出版界がこの現代世界の一部であるように、その業界は良いモノが売れる世界ではありません。残念ながら、時間をかけて暖めてゆく、熟成のための時間が許されない出版界であり、時代です。資本力＝宣伝力＝販売力が、幅を利かせているのです。その中で、良心的なジャーナリズムは、荒海に小舟でこぎ出すようなものかもしれません。

　しかし、私は心よりエールを送りたいと思います。私自身のとりくみもまた、国民のための医療を、医療従事者の労働環境を守る取り組みもまた、荒海に小舟でこぎ出すがごときもののようにも思うのです。同時代に生きるものとしての、エールです。ともに頑張りましょう。</strong>]]>
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    <title>「標準医療の底上げで、救える命を救う」森臨太郎氏インタビュー③</title>
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    <published>2010-08-10T03:37:13Z</published>
    <updated>2010-08-10T03:39:12Z</updated>
    
    <summary>　森臨太郎氏（東大大学院医学系研究科国際保健政策学准教授）インタビューの最終回で...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
    </author>
            <category term="00105|cat05|熊田梨恵の編集長の独り言" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　森臨太郎氏（東大大学院医学系研究科国際保健政策学准教授）インタビューの最終回です。国民全体の医療を向上させるには、先端医療の開発よりも今ある医療を標準化し、底上げすることが必要と伺いました。今年度から始まった戦略研究で、森氏は実際に標準医療の底上げに取り組み始めています。（熊田梨恵）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/10121500.php#more" target="_blank">続きはこちら</a>
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    <title>医療政策に総意形成プロセスを－森臨太郎氏インタビュー②</title>
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    <published>2010-08-09T09:34:28Z</published>
    <updated>2010-08-09T09:44:24Z</updated>
    
    <summary>　森臨太郎氏（東大大学院医学系研究科国際保健政策学准教授）インタビューの第2回で...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
    </author>
            <category term="00105|cat05|熊田梨恵の編集長の独り言" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　森臨太郎氏（東大大学院医学系研究科国際保健政策学准教授）インタビューの第2回です（前回は<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/06140556.php" target="_blank">こちら</a>）。今回は、<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/07/28105152.php" target="_blank">このガイドライン</a>の作成過程に関する考え方が医療政策全体に通じるというお話を伺いました。エビデンスの取りまとめや納税者の視点に立った費用対効果分析、医療者と患者の情報交流にもつながる総意形成手法といった部分にポイントがありそうです。（熊田梨恵）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/09181548.php" target="_blank">続きはこちら</a>]]>
        
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    <title>本来の「根拠」と「総意」に基づくガイドラインとは？－森臨太郎氏インタビュー①</title>
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    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://lohasmedical.jp/mt/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=2/entry_id=2763" title="本来の「根拠」と「総意」に基づくガイドラインとは？－森臨太郎氏インタビュー①" />
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    <published>2010-08-06T04:47:47Z</published>
    <updated>2010-08-06T04:50:03Z</updated>
    
    <summary>森臨太郎氏（東大大学院医学系研究科国際保健政策学准教授）インタビュー 　 　日本...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
    </author>
            <category term="00105|cat05|熊田梨恵の編集長の独り言" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[<strong>森臨太郎氏（東大大学院医学系研究科国際保健政策学准教授）インタビュー</strong>
　
　日本未熟児新生児学会が先ごろ公表した『未熟児動脈管開存症のガイドライン』は、患者家族の参加や、総意形成と根拠の検証へのこだわりなど、今後の日本のガイドラインの在り方に一石を投じるものになりそうです。背景には、英国政府組織でガイドライン作りに携わってきた森臨太郎氏による、ガイドライン作成過程の計画がありました。森氏に取材すると、日本のガイドラインの問題点は医療政策の問題構造に通じているという興味深い話を聞くことができました。3回の連載でお届けします。（熊田梨恵）
　
<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/06140556.php" target="_blank">続きはこちら</a>]]>
        
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    <title>搬送先決まらない2次患者を運ぶ「東京ルール」、年間実績１万732件</title>
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    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://lohasmedical.jp/mt/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=2/entry_id=2762" title="搬送先決まらない2次患者を運ぶ「東京ルール」、年間実績１万732件" />
    <id>tag:lohasmedical.jp,2010:/blog//2.2762</id>
    
    <published>2010-08-05T09:01:23Z</published>
    <updated>2010-08-05T09:03:03Z</updated>
    
    <summary>　東京都は4日、２次救急病院が患者の搬送先を選定する「東京ルール」について、制度...</summary>
    <author>
        <name>熊田梨恵</name>
        
    </author>
            <category term="00105|cat05|熊田梨恵の編集長の独り言" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[　東京都は4日、２次救急病院が患者の搬送先を選定する「東京ルール」について、制度が始まった昨年8月末から今年7月末までに、1万732件の実績があった事を公表した。都は「救急医療機関の意識も向上してきている」との評価を示しており、今秋にも医療機関側と救急隊側の受け入れに関するマッチング調査を行って検証を進める予定だ。（熊田梨恵）

<a href="http://lohasmedical.jp/news/2010/08/05165759.php" target="_blank">続きはこちら</a>]]>
        
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    <title>村重直子『さらば厚労省』</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://lohasmedical.jp/blog/2010/08/post_2355.php" />
    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://lohasmedical.jp/mt/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=2/entry_id=2761" title="村重直子『さらば厚労省』" />
    <id>tag:lohasmedical.jp,2010:/blog//2.2761</id>
    
    <published>2010-08-03T11:32:11Z</published>
    <updated>2010-08-05T05:18:29Z</updated>
    
    <summary>患者,仲介</summary>
    <author>
        <name>川口恭</name>
        
    </author>
            <category term="00106|cat06|川口恭のこちらロハス・メディカル事務局" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://lohasmedical.jp/blog/">
        <![CDATA[ちょうど第３クールが始まったばかりの『村重直子の眼』。その村重直子氏が満を持して著書を５日に出すそうだ。
<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4062161486?ie=UTF8&tag=lohasmedcojp-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4062161486">さらば厚労省　それでも役人に生命を預けますか？</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=lohasmedcojp-22&l=as2&o=9&a=4062161486" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" />

今年はじめ、本人の知らない間に出版されて、すぐに回収されたという曰くつきの本の、今度は本人がちゃんと書いたもの。インフルH1N1の流行がまた始まったなどという噂もチラホラ聴くようになったので、改めて厚労省について考えるよい機会になりそうだ。
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        皆さんも、ぜひどうぞ。読み終わったら、また感想書きます。
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