ロハス・メディカルvol.114(2015年3月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年3月号です。


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んて、そんな都合の良い話があるものかとお思いでしょう、分かります。しかし少なくとも、筋肉が増えるメカニズムを理解するだけで、だいぶ上手に立ち回ることができるようになります。 負荷によって出来た傷を修復する際、成長ホルモンが分泌され、血中から筋細胞に取り込まれたアミノ酸が筋タンパクへと組み上げられます。栄養を細胞へ取り込む際に働くホルモンがインスリンです。組み上げの土台とするため、傷ついた細胞は免疫細胞によって「整地」されます。 この整地時に起きるのが炎症で、痛みの元となるヒスタミンが生成され、筋肉痛の原因となります。筋細胞の傷が深過ぎると、炎症も激しくなり、痛みによって次の運動をできなくなります。 よって、筋肉に無意味に傷をつけないことが大切です。「無意味」と書いたのは、傷がつくこと自体は超回復を起こすために必要なプロセスであって、適度な傷まで排除したら本末転倒だからです。 どういう時に「無意味」な傷がつくでしょう。その最たるものが栄養不足です。動後の筋肉痛を軽く済ませることができるな運動後の痛みを軽くする工夫 筋肉が、自身に蓄えられたグリコーゲン(糖)をエネルギー源として使っているうちは、その傷は、もっぱら負荷に伴ってつくものです。これは仕方ありません。 しかし、蓄えられたグリコーゲンが使い果たされた後、何も補給してあげないと、筋肉は自分自身を分解し、そのアミノ酸をエネルギー源として使い始めます。分解されたら再合成が必要なので、傷と同じことになります。こちらは実に勿体ない話です。 空腹時は、筋肉のグリコー空腹で運動は避ける運LOHASMEDICAL


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