ロハス・メディカルvol.121(2015年10月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年10月号です。


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専門家の有効活用内省にも効果的に関する総合支援事業」として予算を計上し、全国のがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターに、社労士や産業カウンセラーなど就労の専門家の配置を進めてきました。 この結果、多くのがん診療連携拠点病院では、医療ソーシャルワーカーや社労士が個別相談に乗ってくれることになっています。最初から専門家が個別に相談に乗ってくれるのなら、就労リングのようなものは必要なさそうにも見えます。 しかし橋本看護師は、専門家との個別相談に敷居の高さを感じている患者がまだまだ多いと指摘します。「どんなことを訊けるのか、また何を言われるか不安で、一人では門を叩きづらい」という声が患者からよく聞かれるそうです。就労リングで知り合っておくことで敷居が低くなり、自ら個別相談に足を運べるようになる患者も多いとか。逆に専門家にとっても、患者の飾らない生の声を聴く貴重な機会になっています。 就労リングは、患者のストレスマネジメントにも役立っているようです。他の参加者と共に問題に向き合う中で、自分自身とも向き合うことができ、悩みの種だった、あるいは無自覚に抱えていたストレスの原因に対して考え方や労省は2013年度から、「がん患者の就労厚就労リングの効果●患者への声かけ、患者からの ボール拾いやすく●医療者の罪の意識からの解放●就労の専門家とのコラボで 情報提供を行いやすくなる●患者の実際の声を拾い上げる ことができる●身体的要因を把握●がん患者から生の声を聞くことで 知識理解が高まる●医療者と共にサポートできる●その後の個別相談につながる患者 ●就労に関する知識●問題解決技法だけでなく、互いの情緒的支援も(グループ療法的な意義、ピアーサポート的な意義、意外な解決策)●個別相談につながっていく●医療現場で行われることへの安心感就労の専門家(社会労務士、ハローワーク職員、産業カウンセラーなど)医療従事者6自分と向き合う


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