ロハス・メディカルvol.127(2016年4月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2016年4月号です。


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※原因となる遺伝子変異を両親のどちらかから受け継いだヘテロ型の場合。体質環境環境要因0%環境要因100%体質要因100%体質要因0%一般の生活習慣病は、環境(生活)の影響が比較的大きい血友病などがんなど生活習慣病など感染症などLOHASMEDICALVIEW体質が高リスクそんな人もいるその値を下げた方が良い人たちは確実に存在します。既に心血管事故を経験してしまっていて次の事故が迫っている人たちと、遺伝的理由で生まれつき血中LDLコレステロールの値が高いために若いうちから累積量の多い人たちです(図3)。 このうち前者の人たちが医療機関を受診していないということは考えづらいため、主治医と二人三脚で頑張ってください、とだけ申し上げておきます。 問題は後者の人たちです。「家族性高コレステロール血症(FH)」という病名が付いていて、治療ガイドラインによれば日本人の500人に1人※の割合で存在するそうて、多くの病気は、体質(遺伝)と環境(生活)両方の影響が絡み合って発症します(図2)。「生活習慣病」の場合は、生活の影響が大きく、それは自分で変えられるため、その名前で括られているわけですが、その印象が強過ぎて「自己管理がなってないから医療に頼らざるを得なくなった」と自己否定してしまう人もいるようです。 しかし、医療に頼らないことを「自律」と勘違いされたら困ります。自分では何ともならず、しかし医療に頼れるという時は迷わず使うのも、また「自律」です。 再び高LDLコレステロール血症の例に戻ると、医療の力をフル活用して、とにかくさ図2病気によって、体質と環境のどちらが強く影響するか違うです。このFHの人、血中LDLコレステロール量に関する恒常性維持機能が生まれつき不充分なので、生活改善をしても、値はほとんど下がりません。そんな人が生活改善だけで頑張ろうとすると、結果が伴わず自己嫌悪に陥ってしまいます。こういう人たちは医療に頼るべきです。 この病気の治療と世の中への周知に長年取り組んできた斯波真理子・国立循環器研究センター研究所部長は「治せない遺伝病を見つけても本人にとって良いことか分かりませんけれど、この病気の場合は、早く発見し治療を始める4


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