ロハス・メディカルvol.137(2017年2月号)

ロハス・メディカル2017年2月号です。睡眠と免疫の関係、水晶体とオートファジー、体幹トレーニング、血管の傷みが分かる検査、亀田総合病院事件、小松秀樹、がん対策基本法の狙い、オプジーボの光と影9など


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第66回どい・ゆうこ●1978年北海道医療大学薬学部卒。病院勤務後、93年(株)アインファーマシーズ入社、薬剤師研修を担当、2013年より現職。神戸薬科大学非常勤講師、北海道大学非常勤講師として、「薬剤師教育指導論」や「リスクマネージメント」を教えている。MBA取得後、2015年4月より経営学博士課程に進学。なく連鎖反応のように次々に壊れてしまいます。その前に適切な処置が必要です。 また、足の末端まで運ばれた血液を心臓に戻す働きを助けているのが、ふくらはぎの「筋ポンプ作用」です。長い間筋肉を動かさないと筋肉は収縮と弛緩の力が弱まり、血液が足の末端の血管に滞留します。 この2つの点を理解して、むくみ解消法を実践します。 その一つがストッキングの上手な着用です。 専用の医療器具として「弾性ストッキング」というものもありますが、圧力が強く履回に続いて、むくみ解消法を採り上げます。その前に、立って自分のふくらはぎを見てみましょう。静脈は浮き上がりやすくなっていませんか? 静脈を触ると膨らみはありませんか? むくみや疲れのひどい脚を検査すると、「静脈弁」が壊れている場合があります。弁が壊れると、末端の血液が滞り足に老廃物を含んだままの血液がたまり、不要な水も抜けることなく末端に滞留してしまいます。その滞留が足のむくみや疲れの原因になると言われています。壊れた弁は元に戻りません。それだけで(株)アインホールディングス上席執行役員土居由有子きにくく購入場所も限られるため、「着圧ストッキング」がお勧めです。 その圧力は商品によって異なり、10∼20㎜HGは軽いむくみに、20∼30㎜HGは中度から重度のむくみに、30㎜HG以上はリンパ浮腫などに用いられるというのが目安です。 また、糸の太さによっても区別でき、70デニールまでは軽い血液循環の促進に、70∼140デニールはむくみの改善に、140デニール以上はリンパ浮腫などの治療にも用いられる強圧タイプとなります。脚のむくみ解消にストッキング活用前 自分のサイズに合ったものを選び、寝る時には圧力が緩めのものに履き換えると良いです。 圧力が高ければ高いほど効果があると思うのは危険です。自分の脚の状態にあった圧力のものを選ばないと、反対に問題もひき起こします。 また持病によっては危険なこともあるので、閉塞性動脈硬化症やバージャー病、糖尿病の方は、医師に相談してから使用するようにしましょう。 長時間にわたって使用するとかぶれや発疹の原因になるため、肌の調子を見ながら使用時間を調節することも必要です。 色々と書いてきましたが、着圧ソックスやストッキングは、あくまでも補助です。まずは健康を整えることが先決です。日常の運動と食生活も同時に見直しましょう。必要であれば、薬局でむくみ解消のサプリメントの相談をしても良いです。LOHASMEDICALVOICE


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