ロハス・メディカルvol.140(2017年5月号)

ロハス・メディカル2017年5月号です。「口から人生を豊かに」2回目は、お手入れの方法です。奈良夏樹氏voice。行動活性化療法。高齢者のポリファーマシー。梅村聡氏と井上清成氏の対談。新専門医って何?ほか。


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過去の特集はWEBで!!HTTP://LOHASMEDICAL.JP©ロハスメディア2017(無断転載禁止)〒107-0062東京都港区南青山2-2-15 ウイン青山616 株式会社ロハスメディア内 ☎03-5771-0073「ロハス・メディカル」編集部:ARTDIRECTION&DESIGN:HOSOYAMADADESIGNOFFICEPRINTEDINJAPAN 株式会社テンプリント読みやすい大きな活字。購読・登録でTポイントたまります。HTTP://MAINICHI.JP/お問い合わせは0120-460-012毎日新聞はロハス・メディカルを応援します!バックナンバーは、すべて電子書籍として無料公開しています。ご活用ください。ロハス 医療検索声が上がりました。ところが当時の日本専門医機構は聴く耳を持たずに強行突破を図り、そして失敗しました。最終的に開始が延期され、日本専門医機構の役員も大半が入れ替えになりました。 そういう経緯を経た上での今回の再スタートです。 役員が一新され約1年経って出てきた今回の制度案では、地域の中小病院に専攻医がローテーションしていくようなプログラムが推奨されることになりました。しかし、プログラムを大学病院などの大病院しか組めず、いったん専攻医が集中してしまうという点は変わっていません。 これで果たして充分なのでしょうか。 経緯を踏まえると、そもそもの出発点が大したものでない今回の新制度を進めるには、専攻医が充分な経験を積めて、地域医療も崩壊しない、ということの担保が絶対に必要と考えられます。 この点、専攻医自身や指導医、はたまた医師免許を持つ首長たちから続々と懸念する声が上がっており、開始延期を求める署名活動(コラム参照)まで始まる始末で、担保できたとはお世辞にも言えない状況です。 特に、プログラム制とカリキュラム制のどちらが適切なのかは再検討されてしかるべきです。実際、現在の多くの専門医に置き換えられると考えられるサブスペシャリティ領域の専門医は、カリキュラム制で受験資格を得られることになっています。 しかしなぜか、基本領域の研修に関しては、どちらが優れているのか真摯に比較検討した形跡が見当たりません。 プログラム制で大病院(大学病院)に医師を囲い込むことこそが、新専門医制度の最大の目的なのでないかと思えてしまいます。これのどこに「患者、国民の希望」が反映されているのでしょうか?LOHASMEDICALVIEW●国民全体のために、どのような専門医がどのくらいの人数必要か、また、その質をどのように確保するかの検討が不充分。●プログラム制を基本としているため、働き方に柔軟性がなく、女性医師のキャリア形成への配慮がない。●専攻医の短期間ローテートは医師偏在対策としてほとんど実効性がなく、むしろ研修の妨げとなり、優秀な医師が育たず、地域医療が衰退する。●短期のローテートの繰り返しは、いわゆる「お客様状態」での研修となり、専門医としてのトレーニングが不足する。医療安全の観点からもリスクが増加する。署名活動で挙げられた主な懸念点29署名活動も発生


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