ロハス・メディカルvol.142(2017年7月号)

ロハス・メディカル2017年7月号です。「口から人生を豊かに」4回目は、喫煙の悪影響。加えて骨も弱くなるようです。品川女子学院の生徒さんたちによるvoice。梅村聡氏の対談相手は、江崎禎英・経産省ヘルスケア産業課長。保険医療に提供格差ほか。


>> P.6

みずの・かおる(左)、すなかわ・まち(右)●NPOの名称は、「ホワイト企業」、白くて輝く歯の“WHITE”と、歯の“TEETH”をかけた。4つのEには「歯垢を効果的に除去(ELIMINATE)し、永遠に(ETERNAL)自分の歯でおいしく食べ(EAT)人生を楽しむ(ENJOY)」という意味を込めた。LOHASMEDICALVOICEたちは、東京の品川女子学院という私立中高一貫校に通う高校2年生です。私たちの学校では、文化祭で「起業体験プログラム」と称して高校1年生と高校2年生がクラス毎に会社組織で模擬店を運営することになっています。 昨年、私たちのクラスでは身近な社会問題を解決しようと決まり、調べると、「日本人は80歳になると歯が約9本しかない」というデータを見つけました。その大きな原因には『歯周病』があると分かりました。歯周病なんて高齢になってからの病気だと思っていたら、実は10代でも約6割の人が歯周病と分かりました。さらに歯周病は、糖尿病など生活習慣病の大きな原因になっていることも分かりました。 活動を通じて、国の医療費が増大している現状に気づいた私たちは、文化祭終了後、次の2つを提案しました。 1つ目は歯科検診の義務化です。歯周病は全身の病気に繋がります。歯科検診を長期的に続け、歯周病予防に努めることで医療費の削減を期待できます。その費用を誰が負担するのか問題になると思いますが、全体の損得を考えたら健康保険を適用して、本人負担をできるだけ少なくするべきと考えています。一時的に医療費が上がるかもしれませんが、長期的に考えると絶対に医療費削減に貢献できると考えています。 実際、私たちのクラスは全員でフロスを使い続けた結果、昨年の冬、全校で唯一インフルエンザによる欠席が一人も出ませんでした。 2つ目は健康を維持することに特化した任意保険を作ることです。この保険に入っている人が例えば歯科検診を受けた時、結果が良ければ良いほど検診費を安くし、最終的には無料にしたいと考えています。他にもフロスや歯ハブラシを安く購入できるという特典を付けたいと考えています。健康な歯を保ち、歯科検診でも良い結果が出る、すると検診費がさらに下がる、という良い循環が生まれたらいいなと考えています。 私たちは、文化祭で作った会社をNPO化して継続的に活動しています。今後は区内の小学校を訪問してフロスを体験してもらったり、学内で特別講座を開いたりして、歯周病予防の啓蒙活動に力を注ぎたいと考えています。 そして、この提案を広めるため、私たちに活動の場を提供してくれる方を探しています。よろしくお願いします。歯科検診の義務化と予防保険創設を提言します。水野薫 NPO法人WHITEEEETH代表砂川万智 同広報担当私6


<< | < | > | >>