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福島県立大野病院事件第二回公判

 その立証につながる証言はなかった気がする。むしろ逆である。

  弁護人 加藤先生が剥離中、子宮を摘出しなければならない出血はなかったのですね。
  M医師 剥離中は、そう思いませんでした。
  弁護人 クーパーの使用はリスクが高いと思いましたか?
  M医師 思いません。
  弁護人 クーパーの使用がいけないとは思わなかったのですね。
  M医師 はい。
  弁護人 クーパーを使っても出血がさほど急激に増えたというわけではないということですか?
  M医師 その時は急に出血が増えたという印象はありませんでした。
<麻酔記録と照合して>
  弁護人 剥離中の出血はせいぜい555mlですね?
  M医師 はい。
  弁護人 剥離中は出血のコントロールはできていましたか?
  M医師 コントロールしようとしていませんでした。
  弁護人 コントロールする必要を感じなかったのですか?
  M医師 その時は思いませんでした。

 ひょっとすると検察は、胎盤剥離後ただちに子宮摘出に移るべきだったと主張する気だろうか。

 今後の公判では、どの時点で子宮摘出できたのか、すべきだったのかがポイントになってくるのかもしれない。

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