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ニュース〜医療の今がわかる

議連発足記念・真の公聴会


フロアの議員たちからの発言に移り、小池晃参院議員
「自民党の尾辻さんの言うことに共産党の私がその通りということは滅多にないが、今日はその珍しい時。国会議員の責任として骨太の方針の骨を抜こうではないか。2200億円削減をやめること、それから医学部定員削減の閣議決定も一緒に外そう」

足立信也参院議員
「丹生さん素敵なお話をありがとうございます。4月12日というのは実は私がメスを置いた日。現場にいた人間として反省すべきは反省し、でもこれから新しい医療の形を作っていかなければならないと思っている。医療提供者というのは一方的に提供側ではなく、自分が患者になったり家族が患者になったりもしているので、実は両方の気持ちが分かるのは提供者側。逡巡している時間はない。この一刻も壊れていこうとしている。作り上げていかないといけない」

橋本岳代議士
「丹生さんのお話はとても大事だと思った。もう一つ診療関連死に関する第三次試案が出たが、あれについて伺いたい。免責は極端で今の国民の中で受け入れられるのは難しいだろう。となると、どうしたら不当な責任追及をされないですむようになるだろうか」

黒川
「刑事免責をしてほしいのは医師に限らない。警察官、救急隊員を含めて、救命活動にあたっている場合は免責してほしいと言っている。現状では立件用件が全く不明確で、人を助けようという意欲が削がれる」

内田絵
「医療政策を考えたり決定したりする時、その受益者が入っていないのはおかしいと思う。対立関係でなくパートナーシップということに異論はない。であれば、このような医療者のボヤキで終わるのではなく一緒に考えていく決定の場を考えていくことが必要だと思う」

逢坂誠二代議士
「今日のような対等な立場の情報交換が少なかったと思う。これが第一歩になって全国に広がっていくといいなと思った」

高久
「今日は現場の生の声をいろいろ聞けたと思う。実は私も昨日コンビニから出たところで自転車と激しく衝突して救急車で運ばれて1日入院してきたので発言する権利があるだろう。今までの話に賛成。自治医大のある栃木県でも医療崩壊が現実に起こりつつあるのを目にしている。2001年にイギリスの有名な医学雑誌に載った『なぜ医師は不幸なのか』という論文によれば、理由の第一位は為政者の無策だった。当時はサッチャー政権で医療費が非常に削減されていた。その後でブレア政権になって医療費を大幅に増やしたけれど、医療者の士気はなかなか戻っていないという。いったん下がった士気を上げるのは大変ということを示していると思う。現在の医療費を上げないとなかなか大変なことになるだろう。医療安全のことを考えても、人は誰でも間違える、のだから質と安全のためにはシステムを作らないといけない、そのためにも医療費増は避けられない。一緒になって日本の医療をよくするために医療費を上げることをまず求めたい」

鈴木寛参院議員
「患者側の代表が少ないではないかということに事務局として一言説明させていただくと、今回事前に136本の意見をいただいたが、うち130本が医師や医療従事者だった。その辺もあって、このような配分になっていることをご承知いただきたい。ぜひ2回目は医療提供者以外の方にも、どんどん意見を寄せていただき、登壇もいただきたい。今日はキックオフであり、議連の使命として世論喚起もあるので広く国民患者の方にもどんどんお伝えしていきたい。皆さんあまり意外に思っていないだろうが、政治家主催のシンポジウムに県立病院や国立病院の勤務医たちが参加してくれたのは画期的なこと。今までは、そういう厚労省を通さない形での直接的な意見交換ができなかった。それから、本日の運営には全国各地の医学生たちが40人も協力してくれたことを御紹介したい」

最後に仙谷会長代理が挨拶
「土曜日のこんな時間にこんなに多くの方にお越しいただき心から感謝申し上げる。丹生さんのお話は感動的だったが、健常な国民の多くはまだ全然気づいていないと思う。私も6年前にがんの手術を受けて医療従事者たちの働きぶりを見るまでは全然気づいていなかった、今の医療がなくなって初めて分かるというのではいかん。丹生さんのように感じとる人が多ければ全国あちこちに同じ動きが出てきて日本医療は再生するだろうし、それが出てこないようなら、他の分野と同じようにcomfortable sinking心地よい沈没が待っているだろう。医療の場合、心地よいとは言えないかもしれないが、いずれにしても国民が気づかなければ沈没するしかない。現場の声が直接生かされるしくみを作っていただきたいし、我々国会議員も真剣に議論したい」

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