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ニュース〜医療の今がわかる

後期研修班会議3

桐野
「たぶんそうなんだろう。池田先生(専認協理事長)も同じようなことを言っていた。やり方としては、機構の譲りがたいマニフェストとして公開してもらう手はあるかもしれない。そのうえで委員をどう選任するか。各学会の代表者であれば利益相反になるからできなくなる。目的をクリアにしたうえで受け皿は機構を強力にして、あれは公益法人になっているはずでそういうところはいい、弁護士組織のように設置法まで作ってしまうというようなこともあるだろう」

海野
「自律的専門組織といった時に、利益相反を克服するのはそれしかないのかと思いながら聴いた。専門医の数と分布を制御するという話は、学術会議の見解なのか個人の見解なのか」

桐野
「岡井先生の言ったことで、機構の決意に関わっていることと、直接専門職能団体のあり方に関わってくることがあり、なければ医療が壊れると重要に思うのかどうなのか。そういう組織を作る効用が学会の利益を超えて重要とステートメントちゃんとできるか。学術会議の見解は資料に出したとおり。私なりの解釈になるのは、質の保証をするには症例経験の裏付けが絶対に必要で、座学でスタンプで押すようには心臓外科医が育たないようなものだ。であれば、症例や地域人口に対して何人ぐらいというのは、ある程度の幅を持って計算できるはず。質の保証をすれば、必然的に数の制御が出てくるということを述べているに過ぎない。どの程度の症例数が必要なのかは、それぞれのエキスパートが決める必要はあるだろうが、最低限の幅がないということはあり得ない」

海野
「なぜそんなことを尋ねるかというと、誰がどのように決めるのか大きな悩みだと思う。そこにも利益相反があるのでないか。それはどうするのか」

桐野
「難しい。実現は難しいが踏みとどまって重要だと十分に納得させられるならば不可能ではないだろう。むしろ、それはできずに行けば、医療も医師も国民もアンハッピーになるんだということは明確。もともと先進諸国でも医療費の負荷は大きな悩み。楽勝という国はない。フラストレーションがある。これだけ厳しい状況があるのに漫然とやっていたら危ないという危機感から動くことはできないか」

葛西
「数と分布の話。先生のお話は教育に必要な症例数ということだったと思うのだが、都会はそれでいいとして、症例は少ないのだけれどニーズはあるというような必要な医師数という決め方もあると思う。そういう時は難しいと思うのだが」

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