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ニュース〜医療の今がわかる

世田谷区医師会内科医会講演会


土屋
「おっしゃる通り。変革が何もない。外来の通院治療センターというのは化学療法をやっている。それなのに外来の配置基準だと30人に1人だ。36床3回転で100人来ても3人だ。病棟1個分以上の仕事をしているのに、とんでもない。国立だから定員の定めに従わざるを得ない」

清水(会場)
「土屋先生はいろいろな会の委員をされている。そういった様々な会の横の連携に欠けるような気がするのだが」

土屋
「本来は役所が1つの組織として動かないといけないのだが、今は役所の中に役所がある。局と局の連絡が全くない。たとえば保険局と医政局。たとえば病棟が大変だから例年よりも40人余計に看護師を雇いたいと申請したら言下に却下された。ところが、その1ヵ月後に保険局が7対1配置だということを言い出したら、何と非常勤でもいいから看護師を確保するようにと言ってきた。どうして1ヵ月前に保険局から連絡が行ってないのか。今回ようやく臨床研修については文部科学省と厚生労働省が合同で検討会を持った。あれは舛添大臣が大変に尽力してくださったんで、夜中まで文部科学大臣に掛け合ってつくった。

そういえば、その前段のビジョン具体化検討会でもこんなことがあった。役所を会場にすると1回2時間しか取れず議論が未消化なまま終わるから、1泊2日の泊りがけでやろうという話になって、それだったら舛添大臣の奥さんが湯河原の出身なので湯河原がよかろうと決まっていたら、宿泊するホテルの社長と奥さんのお父様が同姓同名だったので、大臣が私腹を肥やそうとしていると一部メディアが騒ぎ出して開催3日前に中止になった。しかし1日前の朝に大臣から電話がかかってきて、『どうしてもやりたいから、がんセンターで会場つくれないか』と言う。そこで運営局にお願いして会場設営してもらったのだが、運営局が最初に言ったのは、医政局は大臣から何も聞いてない余計なことをするな、だった。大臣から言われたことをして余計なことと言われるところだ。それを無視して強引にやったら、週刊新潮になった。ああいう卑怯なことをやって潰そうとする。

私は院長だが、実は私の下には医師と看護師の診療部門しかない。医事課とか経理課とかの事務部局は運営局長の下にある。独立行政法人になるまで、運営局長の権限はいじるなと本省から念押しされている。一方で独法化後の病院の姿を考えておけというのだが、考えるなら医事課は下にないと。ちなみに看護師も組織図上は私の下にあるが、その人事権は専門官が握っている」

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