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ニュース〜医療の今がわかる

医道審議会医師臨床研修部会2日目


山下
「どういう医師をつくるのかの議論を先にすべき。全部広く診られる医師を育てるために、地域医療の第一線の病院を協力病院として群をつくるのだから、中心になる病院はもの凄く大きくて難しい症例をやっているような病院でないとダメ。難しい患者さんがいる時に、チームの一員に入ることはとても大事。だがそれだけで終わっちゃいけないからコモンディスーズを診られるような地域の病院と連携する。とにかく、1人1人にきちんと見せることが大切で、それができないと教育につながらないので指導医も数も患者さんの数も1人あたりで数字で出しておかないといけない。サイズは決めるべきだと思う。そういう所だけで完結するんじゃなくて地域の一線でも診なさいということになっているんだから。何も大学病院だけに限らず、教育をどう担保できるかという話が、次の都道府県別の定員にも直結する話。少し基準を上げて400床相当程度に引き上げていいのでないか」

相川
「基本的に基準を厳しくすることは大賛成。しかし、色々な地域にも研修指定病院をつくっていこうという立場からすると病床数よりは患者数の方がよいと思う。病床が大きくて50%しか稼働してない病院も少ないけれど94%稼働しているという病院もある。300床で8割稼働、平均在院を3週間、DPC病院では今はもっと短くなってるけど、として計算すると年間に3300人くらいになる(後で計算間違いしていると自己申告。4000人相当と判明)。3000人というのは最低基準としてはよいのかもしれな。もちろん少ない、5千人とか6千人とかいた方がいいとは思うが」

齋藤
「CPCが適切とは、どういうイメージか」

田原
「そこまで細かいことを考えているわけではない。現在のようなCPCを必ず管理型でやっていただくということ。現在は協力病院でやってもよいことになっている」

小川
「前回の矢崎先生の発言は素晴らしかった。地域ごとコンソーシアムを作って、大病院と中堅、小型の病院が連携して循環型の医師養成システムをつくる。病院群というのは非常に大きな目玉であるから、きちんと要件にした方がいいのでないか。矢崎先生のご意見には皆さんも賛同したのでないか」

矢崎
「私の病院群の考え方が誤解を招いているといけないが、大学がたすき掛けで育成するのではない。ただ、情報発信するのは大学だということ」

小川
「私もそうは思ってない。立派な病院があれば中心になればいい。コンソーシアムを作って循環型で育成するんだという点を述べた」

矢崎
「山下先生が大学のメリットを力説されたと思うが、私はいろいろな病院を見ている。小規模でも、研修医が嬉々として夜も昼もなく一生懸命やっているような病院はある。そういう所はたいてい縦割り診療でなくて、病院の皆で指導するようなことをやっている。大型だけが中心になって、そういう小規模の所は協力病院ということではいけないのでないか。そういう病院がどう処遇されるか関心があるので、それぞれの研修も十分評価して両方生かされるよう、そういう病院が排除されないようにしてほしい」

齋藤
「病院が基準を満たしているかどうかは自己申告か。数を確認するような方法はあるのか」

田原
「書類を出してもらっているので、それを見れば分かる。疑わしい場合には行って調べることも可能だろう」

相川
「先ほどの300床の入院数だが、計算を間違えていた。7割稼働で3500人だった」

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