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ニュース〜医療の今がわかる

新型インフル 議論そのものを公開 足立政務官ヒヤリング


 足立
「本日お越しいただいた目的の詳細を説明していなかったので今述べる。金曜日の夜に速報を拝見して、リザルトとディスカッションが混同されていてちょっと言い過ぎの部分がある。大臣と相談して、正式に決めるのは週明けにしようと。私は私なりに専門家の意見を集約して、それと金曜日の交換会の結果とを合わせて判断しようということだったのだが、尾身先生がおっしゃったようにそれでは国民が戸惑うかもしれない。むしろ議論そのものを紹介することの方がよいのでないかと考えた。どこまで分かっていて、どこからが未知なのかを国民と共有させていただきたい。

 そこで改めて本題に戻ると、健康な成人に対しては1回で十分な高い可能性があると、それは最低限言えるだろうということは皆さんのコンセンサスがあるようだ。それ以外の基礎疾患がある人や妊婦、中高生についても1回で大丈夫と言えるか」

 森兼
「それは全く言えない。健康な成人では1回でも満足すべき抗体価の上昇があった。それには何らかの免疫記憶があるのだろう、そこまではよい。そこから先、尾身先生は免疫記憶は妊婦だろうが中高生だろうが変わらないからという話をされたが、それは科学ではない。別途スタディをやらなければ言えないことだ。今回は医療従事者に関しては4週間後に2回目を打つのか決めないといけないだろうが、それ以外は早くても接種は1ヵ月後で2回目を打つかどうか決める時間的猶予があるわけだから、この段階で急いで決める必要はないのでないか」

 足立
「明日2回目の出荷があるわけだが、67万人分か、そのスケジュールはどの程度明示できるのか」

 福島(結核感染症課長)
「初回出荷の分は今日使いはじめた。明日出荷の分は11月はじめから。医療従事者の2回目が要らないのなら、当初は11月半ばから始まる予定だった妊婦や基礎疾患を持つ人の1回目の接種に使えるので、もし2回目もあるとするならばその方たちの2回目は12月はじめになる。実は今からスタディデザインしてやるとなると2回目の接種は少しあけなければならない局面も出てくる」

 足立
「流行の動向を見ていると11月中旬にピークの来る可能性がある。医療従事者を2回打つと次のカテゴリーの人たちが遅くなるということか」

 福島
「2週間ほど」

 足立
「1回でもよいとした場合は次のカテゴリーは11月はじめから。11月半ばというのは11月6日が3回目の出荷だが、その分ということか。妊婦やティンーエージャーのことはディスカッションとしてエビデンスを持って判断するのは不可能。しかしながら20代から50代の健康人の代表たる医療従事者に関しては1回でよいとするか。それで次のカテゴリーの接種を早めるか、まず決めなきゃならん。仮に次のカテゴリーを始めるとなった場合、その方たちを2回にするのかどうかは次の議論でもよいだろうか」

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