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大学病院は限界 1127中医協・嘉山委員発表


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 で、先ほど佐藤課長は患者数が増えたと言ったけれど、もう改革の限界を超えた。私も病院長の立場で、17種類あったゾンデを2種類にしたりして涙ぐましい改革をしたが、限界をついに超えてしまった。患者数もついに減った。ここまで大学は追い込まれている。
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 しかも大学は教育であると言いながら、大学病院のあの建物は我々が働いて得た医療費で借金を返している。財務省は、あれが教育だと言うのならば、なぜこんなことになっているのか。全部で1兆円の借金。大学はすべて、我々だけでなく看護師や事務官が働いて得たお金で借金を返している。たとえば東京大学は毎年病院で教官が働いたお金で50億から60億円返している。
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 従って私の山形大学も東洋経済で経営改善の1位にランクされたけれど、しかし残念ながら限界を超えて再び赤字になった。
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 今年のエコノミストの9月1日号にこんなのを書いた。来年度8割の大学病院が赤字の見込み。今現在大学は法人化されたので不渡り手形を出すことになる。一般の企業で言えば破産。そんな状況にあるのは、我々が大学で不採算部門をやってきた結果であると、いい悪いではなくてそういうことになっている。
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