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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼8 内田健夫・前日本医師会常任理事


村重
「役人が人選するボードでは、メンバーが固定してしまうので結局同じことになるのではないかと思いますよ。人事権を誰が持つかだと思います。今は官僚が持っているので、基本的に責任取らないじゃないですか。情報をなかなか開示しないで済む状態ですし」

内田
「政治が責任を持つと言っても、政治家にもよりますよね」

村重
「もちろん必ずうまくいくわけではないですけれど、国民の評価を受けて代わるチャンスが巡ってくる点で、ずっと固定する官僚がやるよりは国民の評価が入ります」

内田
「その観点ではそうですよね。官僚主導だと、国民の眼の届かないところで守られてしまいますからね」

村重
「それがずっと何十年と続いてきました。でも政治家の任命であれば、選挙のタイミングである程度国民のチェックが入るということです。二大政党制とか政権交代とかいう話もありますけれど、政権を取った時にどういう人材を登用するか、誰の声を聴くかという色々な分野の人材ネットワークを政治家に持ってほしいと思います。現場の人材とのネットワークが分断されてしまっていると、政治家も役人のお膳立て通りに動かざるを得なくなってしまうので」

内田
「これまでの自民党の政治がまさにそうでしたからね。役人とベッタリというよりも、役人に乗っかる形でしか、彼らは動けないという状況がありましたから」

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