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【緊急】佐藤章福島県立医大名誉教授追悼 村重直子の眼  湯地晃一郎・東大医科研助教

100629murasige1.JPG100629yuji.JPG さる6月28日晩、周産期医療の崩壊をくい止める会代表の佐藤章・福島県立医大名誉教授(このページの下部もご覧ください)が逝去されました。『村重直子の眼』では小山万里子・ポリオの会代表の記事を配信途中ではありますが、緊急追悼企画として周産期医療の崩壊をくい止める会の活動などで米国内科学会から表彰された湯地晃一郎・東大医科研助教との対談が昨日設定されていたため、それを緊急掲載いたします。(川口恭)


村重
「この度は、米国内科学会 (ACP American College of Physicians)の受賞おめでとうございます」

湯地
「まことにありがとうございます」

村重
「どんな経緯で受賞に至ったのでしょうか」

湯地
「いただいたのは、米国内科学会の社会貢献賞というものです。地域の、この場合は、日本の患者さんや市民の方に向けて、通常の内科医の業務を超えて、ボランティアで社会貢献活動をしたということになります。具体的な授賞理由として挙げられたのは、『周産期医療の崩壊をくい止める会』の活動、それから骨髄採取キットの輸入停止に関する署名活動に対する活動などです」

村重
「改めて『周産期医療の崩壊をくい止める会』の活動について、お話しいただけませんか」

湯地
「福島県立大野病院の産科医師が、帝王切開分娩の際に妊婦さんが死亡された後に、刑事事件として逮捕・起訴された事件があり、その産科医師の支援活動を当初『周産期医療の崩壊をくい止める会』は行っていました。その後、地裁で無罪判決が得られたことを受けて、分娩時に亡くなってしまった妊婦さんの遺族に対する募金活動を現在は行っています。その活動に関して、6月6日の日曜日に日本経済新聞朝刊で取り上げられました」

村重
「一つのケースに限らず、日本全国の出産で不幸な結果になられた方々を支援するための募金とうかがっています」

湯地
「はい、その通りです。現在までに2つのご遺族に募金をお渡ししています。本来ですと、代表である福島県立医大の佐藤章名誉教授が取材を受けるはずだったんですが、病気療養中ということで、私と松村有子医師の2人が日経新聞の取材を受けました。佐藤先生は残念ながら昨日、6月28日に病気のためにご逝去されました。その翌日にこのようなインタビューが行われるということに何かご縁を感じますし、佐藤先生なしには『周産期医療の崩壊をくい止める会』の活動はございませんでしたので、心からご冥福をお祈りしたいと思います」

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