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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼9 小山万里子・ポリオの会代表(下)


小山
「図書館の方から、置きたいが、と声をかけてくださるので、ありがたいです。会報をお送りすることで、ポリオの患者がこういう風に困ってます、こういう情報が欲しいです、ということが伝わっていけばいいなと思いますね。なかなか体力がないですけれど、外国の文献なんかは探して翻訳はしています。結局、私どもにとって自分のことなのですよね。自分が大変だから、自分が知りたいことを自分にもほかの同じ病気の人にも伝えるということ。障害年金の勉強会なんかもやっています。関心のある社労士さんが声をかけてくださって。そうするとやっぱりちょっとポリオは特殊であるということもあって、ポリオの場合、きちんと知っている社労士に当たらないと請求できるものができなくなります

村重
「そうなんですね」

小山
「患者会というのは難しいです。ハッキリ言って」

村重
「ご自身の病気を抱えて生活のことだけでも大変なのに、これだけの活動をされて、すごいエネルギーですよね」

小山
「医療とどう関わって行くかということも色々と考えます。幸いに日本リハビリテーション医学会からはここ数年、学会での展示ブースをご厚意でいただけていて、今年5月日本整形外科学会の市民イベントのブースもいただけることになって、大変に温かい目で見ていただけてありがたいなと思います。本当に、診ていただけるお医者さまや医療機関って宝物なのですよ、患者にとって。なくなったら自分が一番困る。患者はエゴイズムの塊です。お医者様が、長く続けて診てくださるように、どうしたらいいかなというのは大きな問題です。ポリオの会の初期の頃は色々と失敗もありましてね、同じ先生の所にドーっと押し寄せた結果、病院内でのその先生のお立場を悪くしたり、それからあの理学療法士の先生にリハをしてもらおうとか、でも理学療法士は医師の指示の下にリハをするというシステムを知らないものだから、何が何でもあの先生のリハをということで突っ走る、そういうような失敗を繰り返してきたので、先ほどお見せしたような会員への『受診の注意』をまとめて、受診の際に気をつけること、やってはいけないことを共通認識にしています」

村重
「ありがたいですね」

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