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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼13 大西睦子・ハーバード大学歯科医学校研究員(下)


大西
「私は、アメリカにずっといる予定はありません。自分の目標というか目的を達成したら日本に帰ろうと思っています。本当に素晴らしい環境で勉強させていただいて、貴重な経験ができました。でも、私は日本に戻ることができるから、こうやって挑戦することができるのだ思います。本当に今回の留学をサポートしてくださっている方たちに、心から感謝しています」

村重
「そうなんですよねえ。だから逆にアメリカ人って、このままこの生活を続けるのだろうかと思う時もありました。私は何年かしたら日本に帰ると思ってましたけど、アメリカの人たちは、ここに生まれてここに育って、ここにずっといて、この医療を受けるということを、どう思ってるんだろうと思ってました。医者どうしで一緒に働いていても、私はこんな所には入院したくない、もし入院が必要な病気になったら日本に帰ろうと思ってましたけど、アメリカの医療がどういう状況にあって、患者がどういう扱いを受けているかよく知っている医療者たち、自分たちがまさにやっている人たちが、自分が病気になったら、こういう所に入院するんですよ。それをどう思いながら医療しているんだろうと。アメリカ人だから疑問をもたないのでしょうけど」

大西
「アメリカ人のお友達は、若いうちにお金を稼いで、老後は田舎に行ってリラックスしたいって。、ボストンは平均年齢が20代と言われているので、とても賑やかで活気はありますが、すごく特殊な街と思います」

村重
「大学中心の街ですからね」

大西
「大学卒業後、別の場所に移動し、どんな人生を歩んでいくのかなと疑問に思うこともあります。アメリカの学生さんたち、結構日本に興味があるのですよ、MITのチームのメンバーで何人も日本に訪問したお友達がいます。、日本ってすごいよねって。ダンスの練習場に行ったら、すごい高齢の人まですごく上手に踊ってるからどうしてなんだろうと思ったって。あと経験が評価されますよね。、フレッシュなことは大事だし、奇抜なアイデアとかもいいけれど、失敗して色々と学んでいることもあるじゃないですか。そういった経験はとても大事だから、日本の社会では豊富な経験のある人とか技術のある人は活躍できる場所がたくさんあるので。、アメリカ社会から学ぶこと、本当にたくさんありますが、日本の伝統的な考え方も、大切に守っていくべきと思います」


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