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ニュース〜医療の今がわかる

歯科で進む格差医療、いずれ医科も......?

■ 「大企業にとって大きな政府、国民にとって小さな政府」 ─ 住江会長
 

[杉山正隆・保団連理事]
 本日のマスコミ懇談会を始めさせていただきます。まず最初に、会長からご挨拶をお願いいたします。

[住江憲勇・保団連会長]
 皆さん、本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。常々、国民への情報の正確な伝達、そしてジャーナリズムに則った報道にご尽力を賜り、感謝を申し上げます。

 国民の命、健康、暮らし、そういうところを守る、その実態が今どうなのか。そして、それに向けた政治がどうであるのか。そういう立場で、常々私たち保団連も様々な形で提言、運動しておるわけですけれども......。

 とりわけ、この貧困と格差の拡大の中、そして医療・社会保障崩壊と言われている中で、先の臨時国会の渦中も今まさにそういう課題についての政治を望み、そして来たるべく予算編成の通常国会に向けた、そういう臨時国会の中で論戦も期待したんですけれども......。

 まあ案の定、補正予算のみが通るような臨時国会で終わってしまった。

 結局、私どもが提起している患者負担軽減の問題、そして介護保険、そして後期高齢者、そして国保、そういうところについては、年末の議論結果待ちということにされてしまった。

 そして出てきた議論の結果ですけれども、結局、「ペイアズユーゴー原則」というんですか、そういう内容だったのですが......。

 さすがに負担増については、これでは来たるべく統一地方選挙に臨めないと党内のワーキングチームですら声が上がり......。

 ま、そういうところは当面見送りという形になり、後期高齢者(医療制度)についてはこの通常国会でも提案されなさそう......。まあ、油断は許しませんけれども......。そういうところにまで国民の世論、そして運動の結果をくんでいるところだと思うんですけれども......。

 そういう中で、今週月曜日から始まった通常国会、大いにその辺の......。民主党政権の菅首相の所信表明......、一縷の期待もしていたんですけれども、所信表明演説で出されたのは平成の開国、そして最小不幸社会の実現、不条理のない国......。

 なんかもう、非常に抽象的な......。しかし、中身はもう本当に厳しい課題ばっかりで、これでは大企業、大資本にとっては本当に大きな政府、そして国民生活にとっては本当に厳しい、そして小さな政府という......。そういう図式と言わざるを得ない。

 特に、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の問題についても、本当に申し訳ないですがマスコミの皆さんも、予算的にも......。TPPと消費税はそれいけどんどんという......、そういう世論......、非常にし向けられますよ。

 決して、我々医療関係者にとってこれはもう本当に......、国民また医療従事者にとっても厳しい課題であると思っております。

 その辺を今日は......。まあ、その辺のこともあろうかと思いますが、主に「歯科医療に関する(1万人)市民アンケート」の結果について......。

 これは前回、受診実態調査というのをやりましたが、我々が取り組むそういうアンケート、実態調査の結果については医療現場のデータということで皆さん非常に注目し......。治療中断実態調査については各紙をあげて取り上げていただき、改めて厚く御礼申し上げます。

 そういうことで、今日は(歯科医療に関するアンケートの)結果を発表させていただき、そしてまた皆様方の忌憚のないご意見を伺い、共に国民の命、健康、暮らしにとって......。

 やっぱり医療・社会保障、そして歯科医療がどうあるべきかということについて、意見交換させていただければと思っております。何卒、時間一杯よろしくお願い申し上げます。

 なお、私ちょっと、途中で退席させていただきます。ちょっと所用で......。それは前もってお断り申し上げます。ひとつよろしくお願いします。

[杉山正隆・保団連理事]
 どうもありがとうございました。本日、保団連からは歯科代表の宇佐美(宏・副会長)、それから同じく副会長の竹崎(三立)が参加しております。

 そして私、司会を務めさせていただきます杉山と申します。どうぞよろしくお願いいたします。それでは、(配布)資料について、山田(良雄・事務局次長)から説明させていただきます。(中略)
 

【目次】
 P2 → 「大企業にとって大きな政府、国民にとって小さな政府」 ─ 住江会長
 P3 → 「点数が上がっても患者さんが来ない」 ─ 宇佐美副会長
 P4 → 「経済格差が受診に影響している」 ─ 宇佐美副会長
 P5 → 「医療の高度化が総医療費を上げている」 ─ 竹崎副会長
 P6 → 「当たり前の治療が保険に入っていない」 ─ 杉山理事
 P7 → 「高い点数を抑制する医療政策」 ─ 宇佐美副会長
 P8 → 「患者の窓口負担軽減が第一要求だが......」 ─ 竹崎副会長


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