ロハス・メディカルvol.138(2017年3月号)

ロハス・メディカル2017年3月号です。リン酸探検隊は本丸の練り物に、体幹トレーニング、長生きを喜ぶ日本へ戻ろう、女性に増える糖尿病、摂るべし新鮮な魚油、主治医との話し方、抗生物質って何?、梅村聡と小松秀樹、都会の公園にも森林浴効果、点眼は間隔と順番が大事など。


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第67回どい・ゆうこ●1978年北海道医療大学薬学部卒。病院勤務後、93年(株)アインファーマシーズ入社、薬剤師研修を担当、2013年より現職。神戸薬科大学非常勤講師、北海道大学非常勤講師として、「薬剤師教育指導論」や「リスクマネージメント」を教えている。MBA取得後、2015年4月より経営学博士課程に進学。なストレスによる糖尿病の発症リスク上昇は、一般に知られているリスク要因の喫煙、飲酒、運動不足を上回っていたという報告もあります。 運動は、血糖値を下げたり血圧をコントロールしたりするのに役に立つことが知られています。加えて、筋肉の緊張がほぐれ、睡眠改善に効果があることから、ストレスの影響を緩和してくれます。 もう一つ、女性ならではの危険因子が、ホルモンバランスの崩れです。 閉経以後急速に分泌が減る女性ホルモンのエストロゲンには、代謝の向上、膣の潤滑、性の糖尿病罹患が増えています。 糖尿病の治療は、食事、運動、薬物の3ステップで行われますが、食事と運動に気をつけることは、まだ発症していない女性がリスクを下げるのにも有効です。 というのも、罹患増加の原因の一つと考えられているのが、女性の社会進出に伴うストレス増加だからです。 ストレスにさらされると、心身の疲弊から生活スタイルが乱れがちになり、さらに神経系や免疫系のバランスが崩れて、生活習慣病につながるという報告があります。過度(株)アインホールディングス上席執行役員土居由有子骨形成促進など多くの働きがあります。肝臓がLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を取り込むのを増やす働きは、血管の傷み予防の観点から特に重要です。このエストロゲンが減少することで、骨粗鬆症や生活習慣病、その先の心臓発作や脳卒中のリスクが高まります。 この悪影響緩和に食事が大切です。食べ過ぎ、飲み過ぎが悪いのは大前提として、ビタミンやミネラルをしっかり摂ることも大切です。特に「亜鉛」と「マグネシウム」がポイントになります。 亜鉛は、女性ホルモンの働女性に増える糖尿病食事と運動で対策を女きを助け、月経を整えます。すい臓でインスリンを作る際にも欠かせず、さらにインスリンの働きを持続させる作用もあります。更年期では、亜鉛不足がさらにホルモンバランスを崩れさせるという悪循環もあるので、絶対に不足させたくないミネラルです。 また、食事からマグネシウムを豊富に摂取している人は糖尿病になりにくいことが福岡県久山町の住民の健康診断データを21年間にわたって追跡した九州大学チームの調査で確認されたそうです。インスリンの効きが悪い「インスリン抵抗性」の人、習慣的に酒を多く飲むなど、一般に糖尿病のリスクが高いとされる人で、マグネシウム摂取による予防効果がより高い可能性も示されています。 もし、亜鉛やマグネシウムを食事からだけでは充分に摂れそうもないという場合は、サプリメントもありますので、薬局薬剤師にご相談ください。LOHASMEDICALVOICE


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