ロハス・メディカルvol.138(2017年3月号)

ロハス・メディカル2017年3月号です。リン酸探検隊は本丸の練り物に、体幹トレーニング、長生きを喜ぶ日本へ戻ろう、女性に増える糖尿病、摂るべし新鮮な魚油、主治医との話し方、抗生物質って何?、梅村聡と小松秀樹、都会の公園にも森林浴効果、点眼は間隔と順番が大事など。


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ことで眼の表面を洗ったり潤したりしているので、涙が出てきて、薬と一緒に目頭にある鼻涙管の方へ流れてしまうからです。簡単なことなので、ぜひ心がけてください。 それでは2種類の点眼をする場合、どうすればよいのでしょうか。医師や薬剤師から、「1つを点眼してから5分空け、それからもう1つを点眼してください」と言われていませんか? 必ずそうしましょう。 前述の結膜嚢のことを思い出してください。小さな袋ですね。そこに続けて2種類を入れたら、最初の目薬が後の目薬によって追い出されてしまいます。結膜嚢から眼球に薬が移行していくためには、ある程度時間がかかり、結膜嚢の涙液が完全に置き換わるには5分くらい必要なことが分かっています。 さて、その5分ですが、どれくらいでしょうか。一般社団法人 日本眼科用剤協会のサイトに「点眼間隔の5分ってどのくらい?」というサイト(HTTP://GANKAYOZAI.JP/TENGAN5MIN/)があります。ぜひご活用ください。私自身、何もしないで5分待つのはつらかったのですが、このサイトを知ってから鼻歌を1曲歌うことにしています。 最近の目薬には、色々なタイプの液性があります。水溶性、油性、懸けんだく濁性(溶けてはいないが水溶性の液に混じっている)、さらに点眼時は液で点眼後にゲル化するという物まで登場しています。ゲル化することで薬の成分が留まる時間を長くし、持続効果を狙っています。 これらが複数処方された場合、点眼順が重要になってきます。大抵は医師が順番を指導してくれますので、必ず受診時にお尋ねください。後で薬剤師に訊けばよいと思っている方もいらっしゃいますが、薬剤師は薬の液性に基づいた適切な順はお話できますが、診察をしていないため、患者さんにとって最優先で改善すべき症状が何かを適切に判断できないことがあります。 ちなみに、液性に基づいた順番ならば、皆さんも知っておかれるとよいと思います。油の膜が張った所に水を落としても弾かれてしまいますね。また、ゲルでは液の吸収のされ方が変わってくるのも予想できますね。眼でも同じことです。それゆえ、水溶性↓懸濁性↓油性の順、そしてゲル化する目薬は医師が指示した時間に点眼し、点眼後は充分に時間を空けて他の目薬を使用するというのが一般的です。 目薬を、内服薬のように気にする必要のないものと思っている方が多いようですが、眼の仕組みや液の状態を知ることで、効果を上げ副作用を減らすことができます。たった1滴ですが、適正に服用し、眼を大事にしたいものです。LOHASMEDICALVIEW毎回、本文と関係のある本をご紹介していきます。深作秀春著光文社新書 2016年大鹿哲郎監修講談社 2016年もっと知りたい方に健康ライブラリー イラスト版目の病気がよくわかる本緑内障・白内障・加齢黄斑変性と網膜の病気視力を失わない生き方―日本の眼科医療は間違いだらけ31複数なら間隔は5分順番は液性に合わせて


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