ロハス・メディカルvol.142(2017年7月号)

ロハス・メディカル2017年7月号です。「口から人生を豊かに」4回目は、喫煙の悪影響。加えて骨も弱くなるようです。品川女子学院の生徒さんたちによるvoice。梅村聡氏の対談相手は、江崎禎英・経産省ヘルスケア産業課長。保険医療に提供格差ほか。


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それでも吸う、という人へ……① 一連の特集でお知らせしてきた通り、歯や歯茎に不具合が起きる最大の原因は、微生物の繁殖(その巣がプラーク)です。そして、その繁殖の程度をコントロールするお手入れの方法は、確立されています(5月号参照、WEBサイトで電子書籍を無料公開しています)。 タバコを吸う人がハイリスクなのは疑問の余地もないので、せめて丁寧に時間をかけて、口のお手入れをしてください。それによって、歯や口のトラブルは未然に防げます。直接お手入れをしようのない肺などとの大きな違いです。 そして、お手入れの際は、鏡で口内の様子を仔細に眺めてみてください。もし粘膜が汚れていたり、傷ついていたりしたら、繋がっている喉や食道、気管支の粘膜も同じような状態になっている可能性は高いです。く分けて2つの経路があります。第1の経路は、タバコの煙に含まれるタール(ヤニ)によるものです。 この黒くてベタベタした脂が、歯の表面に付着します。歯を磨いても、なかなか落ちないことは、喫煙経験者ならよくお分かりと思います。 このベタベタが、歯の表面煙が、歯や口に悪影響を与えるのには、大き自覚できる悪影響ヤニが歯垢招く喫に食べカスをくっ付けやすくし、その食べカスが粘着力の強いプラーク(歯垢)になって、ますますヤニや食べカスをくっ付けるという悪循環です。 プラークが、むし歯や歯周病の原因になることは、既に何度も説明しましたね。落とさずにおいたら歯石になって、どんどんプラークがたまりやすくなっていきます。8


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