ロハス・メディカルvol.110(2014年11月号)

『ロハス・メディカル』2014年11月号。寝たきり予防にフレイル予防、呼吸同期照射、交代勤務と睡眠、脂質を摂り過ぎると酸化、がんと慢性炎症の関係、即席ラーメンで女性はメタボ危機、アドバンス・ケア・プランニングほか


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べて、同じ重さで倍以上のカロリーがあります。つまり、飢餓状態の時には効率の良いエネルギー源となります。一方、飽食の現代では、その特徴が災いして、容易に摂り過ぎて肥満へとつながりやすくなります。肥満は、生活習慣病への近道です。このため、脂質は体に悪いという汚名を大栄養素のうち脂質は、タンパク質や糖質と比三脂質には、摂り過ぎてしまいやすいというイメージ、体に悪そうなイメージがあると思います。本当に悪いのでしょうか?脂質代謝編脂質の摂り過ぎなぜ体に悪いの?絵で見て分かる生活習慣病●監修/寺本民生帝京大学臨床研究センターセンター長LOHASMEDICAL体内での脂質の状態と役割(主要なもの)脂肪酸コレステロール中性脂肪(トリグリセリド)脂質の最小単位。構造によって性質が大きく異なる。食品中の脂質が主に小腸で分解されたり、体内の中性脂肪が分解されたりしてできる。血中を流れているものは、細胞活動のエネルギー源となる。細胞膜やホルモンなどの材料。摂取した糖、脂質、タンパク質の分解物から肝臓で合成される。体内では、多くは脂肪酸と結合したコレステロールエステルとして存在するが、結合していない遊離型コレステロールも見られる。コレステロールエステルは水になじまないため、リポタンパクに包み込まれて血中を運ばれる。脂肪酸3個をグリセリンで束ねたもの。エネルギーを蓄えるための形態。余った糖や脂肪酸などから脂肪細胞や肝臓、骨格筋などで合成される。リポタンパクに包まれて血中を運ばれるが、細胞膜(膜タンパク)を通過する際は大き過ぎるため脂肪酸に分解される。


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