120号(2015年9月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年9月号です。


>> P.2

LOHASMEDICALVIEW健康にとって栄養摂取が大事ということは、もはや常識と言って構わないでしょう。しかし、何を食べるかと並んで、どの程度咀嚼するかも大きく影響するということは、意外と知られていないかもしれません。口から食べる根源的に大事[表1]よく咀嚼することの効用(『咬合・咀嚼が創る健康長寿』より)食べ物本来の味が分かり、おいしく味わえる胃腸の働きを促進する脳の血流を促進する体全体に力を入れることができる唾液の分泌を促進する肥満を抑制する食物中の発がん物質の作用を弱める口顎・顔面構造の発育を促進する栄養素の吸収を助ける歯、歯肉、歯槽骨を強くして、これらに関わる疾患を予防する骨粗鬆症を予防する1471036925811まいそうです。そこで、その委員会の構成員であり前・日本咀嚼学会理事長でもある山田好秋・東京歯科大客員教授(前新潟大学理事・副学長)の解説を交えながら、この報告の意図するところを見ていきたいと思います。 私たちは日頃、無意識に物を食べています。この無意識の行為を、意識して順に眺めてみると、食物を口へ運び、口の中で歯や舌を使って細か術会議という所の「咬合学研究連絡委員会」が『咬合・咀嚼が創る健康長寿』という報告書を出しています。その中に、よく咀嚼することには、表1のような11個の効用が報告されていると書かれています。 すべて根拠となる論文はあるにしても、そんなことにまで影響するの? と、にわかには信じ難い内容で、読み方によっては変な誤解をしてし004年12月、科学者の総本山である日本学2LOHASMEDICAL咀嚼とは


<< | < | > | >>