120号(2015年9月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年9月号です。


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食塊を咽頭へ移送舌と硬口蓋で圧縮粉砕食品を奥歯へ移送食品を一口大に食いちぎる硬さを確認し、噛む力を調節呑み込める状態になるまで噛み、唾液と混ぜる舌と硬口蓋で硬さを確認嚥下硬口蓋舌咽頭柔らかい硬い関与する主な器官・大脳皮質・脳幹(咀嚼中枢)・開口筋、閉口筋、舌筋・感覚受容器LOHASMEDICALVIEW[図]咀嚼の際に行われていることく砕き、唾液と混ぜて呑み込みやすい形(食塊と呼びます)に整え、呑み込むという一連の流れを繰り返していることが分かります。この呑み込むまでの一連の流れが、咀嚼です。 安全でおいしく消化吸収の良い食べ物しかない現代の生活に慣れきっていると、咀嚼の意義を「おいしく味わう」程度と勘違いしてしまいがちです。そして、たしかに「おいしい」という感覚は、「生きていくため、栄養摂取を欲するよう神様が与えたご褒美」(山田教授)なので、大事です。けれども、根源的に見れば咀嚼は、「見た目や匂いだけでなく中まで安全で栄養価の高いものかを確認するという動作であり、栄養を少しでもよく吸収するための補助的な動作です」(山田教授)。この言葉は、この先を読むと一層よく分かるようになるはずです。 咀嚼では、食物の硬さや形状に応じて、舌や頬は噛まず(間違えて噛んだら、とても痛いことは皆さんご存じですね)に食物だけを噛むよう、口の中の数多くのセンサーが働き、舌・頬・顎・喉の数多くの筋肉が連携して動きます(図)。言葉を換えると、咀嚼の際には多くの筋肉が使われ、その制御に脳や神経が大活躍しています。3LOHASMEDICAL


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