ロハス・メディカルvol.123(2015年12月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年12月号です。


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なきゃ、と思った方、慌てないでください。何事も急いては事を仕損じる、です。自己判断で服薬を中止することは、絶対にやめましょう。 秋下教授も「元の病気が悪化して命に関わる可能性もありますし、飲んでいると思いて、自分は6種類以上飲んでいるぞ、減らさ勝手に中止せずまずは相談からさ込んでいる医師が判断を間違えてしまう可能性もあります」と警告しています。 まずは、すべての医療機関からの処方を1冊のお薬手帳にまとめ、受診時、薬を処方してくれている医師全員に、そのお薬手帳を見せて「薬を減らすことはできないものでしょうか」と相談してみましょう。 相反する作用の薬を飲んでいることに気づく、などということがあるかもしれません。また、医師の側で良かれと「念のため」の処方をしていることもあり、そういうものはすぐ減らしてもらえる可能性があります。 ただ、それだけで一気に減らせるというのは考えにくいので、おススメは、話を最もよく聴いてくれた医師を「かかりつけ医」と決めて、処方を一括してもらうことだと秋下教授は言います。それ以外の医師には、それぞれの専門分野についてどう考えるかのメモを書いてもらうよう頼み、処方は断ります。 「開業医同士だと患者さんを取った取られたという話になって難しいかもしれませんが、開業医をかかりつけ医にして、病院の専門医にはメモを書いてもらうという形なら、摩擦は少ないと思います」 気後れして医師と充分に相談できず、本当は要らないと思っている薬を処方されてしまったという場合も、あきらめるのは早いです。調剤薬局で、そのことを薬剤師に相談してみましょう。医療機関との関係にもよりますが、医師の気に障らない言い方で問い合わせしてくれるはずです。 根源的には、「ある程度の不調が出て来ることは自然な老化現象と受け止めて、何でもかんでも医療で対処しよう12


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