ロハス・メディカルvol.123(2015年12月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年12月号です。


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れます。一般に、10以下なら「低」、10台は「中」、20以上は「高」という3段階に分けることができます。 身近な果物で具体的に考えてみましょう。シドニー大学の報告によると、ある種のスイカのGI値は72、バナナは62です。この数字だけを見ると、スイカはバナナに比べて血糖値が上がりやすいように見えます。ところがGL値で比較すると、同じスイカが4、バナナは16となり、実際にはバナナの方が血糖値を上げやすいと分かります。 さて今回の研究では、特定の果物や野菜の摂取量の変化と体重の変化の関係が、ハーバード大学公衆衛生大学院の推進した三つの大規模疫学調査の参加者のうち計13万3468人で検討されました。 手法や結果の細かいことは、『ロバスト・ヘルス』の記事(HTTP://ROBUST‑HEALTH.JP/ARTICLE/CAT29/MOHNISHI /000613.PHP)の方に書きましたが、結論として、果物やデンプン含有量の少ない野菜を多く摂ることが、健康的な体重の維持に繋がりました。特に野菜の場合、食物繊維に富みGL値の低い種類を多く摂取することが、より健康的な体重維持に繋がっていました。 なお今回の調査では、カロリーを揃えた上での比較はしていません。というのも、野菜や果物を摂る利点は、少ないカロリーでも満足感が得られるところにもあるからです。人は食生活を変える時に、ある食品を別の食品に置き換えがちですが、野菜や果物に関しては、何かと置き換えるのでなく1品か2品加えることでも、今回明らかになった利点は享受できるでしょう。 今回の論文で紹介されたGL値と食物繊維の高低別による野菜や果物の分類を表にしました。普段の食事の中で、野菜や果物を選ぶ時の参考にしてください。高橋典子さんには、ブロッコリーを手軽においしく食べられるレシピを教えていただきました。ブロッコリー1/2から1玉塩小さじ1/2マヨネーズ大さじ2すりごま(白)大さじ1白味噌小さじ1/2……普通の味噌でもよいブロッコリーのごま味噌マヨ和え作成:料理研究家 高橋典子 HTTP://WWW.NONNONCOOKING.COM/LOHASMEDICALVIEWやはり食べた方がよいブロッコリーは、食べやすい大きさの房ごとに分け、芯は、一番下の固いところだけを1㎝程度切り落とし、あとは4㎝程度の長さに切り、太いところは半分に割る。鍋にブロッコリーが浸る程度の湯を沸かし、塩を入れ、ブロッコリーを好みの固さに茹でる。さっと冷たい水をかけて冷やし、色を美しい緑色に保たせ、水を切る。マヨネーズと味噌を和えて、ブロッコリーの上からかけ、すりごまを振りかける。食べる時によく和えていただく。材料(2人分)作り方123415


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