ロハス・メディカルvol.124(2016年1月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2016年1月号です。


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4.T細胞が腫瘍に接近5.!T細胞が、がん細胞表面の抗原を認識6.T細胞ががん細胞を殺傷PD-1抗体はここで働くCTLA–4抗体はココで働く 免疫チェックポイント阻害剤のうち世界で最初に承認されたのは、悪性黒色腫に対するCTLA―4抗体でした。これは主にリンパ節、つまりT細胞が敵の特徴を教えられて活性化し細胞傷害性T細胞へと変化するかどうかという所で、働きます。たとえるなら、役人がグズグズとサボっている後ろから「早く現場へ行ってこい」とカツを入れるようなものです。PD―1抗体より上流で働き、下流にあるものが多いため、自己免疫疾患に似た副作用がより幅広く出やすい傾向にあるようです。がある。そこまでT細胞が来ていない人のストッパーを解除しても意味はない、というものです。 ただし、T細胞ががん細胞に接触した証拠と考えられるPD-L1の発現が少ない人でも、PD-1抗体は効くことがあることから、この解釈が絶対的に正しいか分かりませんし、PD-L1発現で効く効かないを見分けるというわけにもいきません。23


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