ロハス・メディカルvol.125(2016年2月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2016年2月号です。


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第54回どい・ゆうこ●1978年北海道医療大学薬学部卒。病院勤務後、93年(株)アインファーマシーズ入社、薬剤師研修を担当、2013年より現職。神戸薬科大学非常勤講師、北海道大学非常勤講師として、「薬剤師教育指導論」や「リスクマネージメント」を教えている。MBA取得後、2015年4月より経営学博士課程に進学。タミン、肝臓に良いペプチドやミネラルが豊富です。アミノ酸は、ワインの2〜3倍あるとか。 また、血管の収縮を阻害するアデノシンという核酸の一種が、他のお酒に比べて非常に多く含まれており、血行が良く体の温まった状態が長く続きます。血液の塊を溶解させるウロキナーゼという物質を増やすとも言われています。日頃の疲れがたまって固くなった筋肉がほぐれ、冷えや肩こり、腰痛などに良い効果のあることを期待できます。 さらに、善玉のHDLコレステロールを増やすことも分から「酒は百薬の長」と言われますが、一番身近で冬は特においしい日本酒のことを改めて調べてみたら、驚きの効果がありました。 お酒は製法によって、日本酒・ワイン・ビールなどが該当する醸造酒、焼酎・ウィスキー・ブランデーなどが該当する蒸留酒、リキュール・梅酒などが該当する混成酒の3種類に分けられます。健康を考えるのであれば、原料や発酵で生じる栄養分がそのまま含まれる醸造酒がベターと言われています。 米と米麹を発酵させて作られる日本酒は、アミノ酸、ビ(株)アインファーマシーズ上席執行役員土居由有子かってきました。 その上、美容にも大きな効果があると言われています。発酵過程で生成する「コウジ酸」に美白効果、保湿作用、老化予防効果がありそうだ、ということで様々な化粧品が発売されています。 ただ、いくら「百薬の長」でも、飲み過ぎたら体に悪いです。 個人差はありますが、人間の体が一晩(8時間)に分解できるアルコールは約35〜36Gと言われ、日本酒だと2合が目安になります。 また、アルコールによって食欲中枢が麻痺して食べ過ぎ米麹の凄いパワー冬は日本酒か甘酒昔てしまう危険もあり要注意です。最初にアルコールの吸収をゆっくりさせる油料理を少量食べ、その後にさっぱりとしたタンパク質や野菜をゆっくり食べるのがお勧めです。 さて、実はアルコールが飲めない人も、「甘酒」で日本酒と同じ効果を期待できます。 甘酒には、「酒粕」から作るアルコールを含むタイプと「米麹」から作るノンアルコールタイプの2種類があり、特にお勧めなのが「米麹」タイプです。ビタミンB1、B2、B6、葉酸、食物繊維、オリゴ糖、システイン・アルギニン・グルタミン酸などのアミノ酸が含まれており、成分構成が似ていることから「飲む点滴」とも言われています。服薬指導に使えるな、と密かに思っています。 化粧水や洗顔料に少々混ぜて肌に塗って、保湿と美白の効果を期待するという使い方もあるようです。試してみてください。LOHASMEDICALVOICE25


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