ロハス・メディカルvol.126(2016年3月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2016年3月号です。


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第30回というのが相場です。 各医療機関のニーズや特色に合った人が紹介され、そのまま何年も働いてもらえるなら、この紹介料は決して高くないと思います。しかしそうは問屋が卸しません。 現実には、色々と問題のあるような人が、何の警告もなく紹介されてきます。困っているから紹介を頼んでいる医療機関側に、何か怪しいから雇わないなどという選択肢はありません。しかし当然のことながら、雇ってはみたもの 全国どこでも、看護師などの医療資格者が不足しています。箱(病院や診療所)だけあってもスタッフがいなければ機能せず、しかも箱を遊ばせるとあっという間に赤字が積み上がるというのが医療の特徴なので、応募が殺到するような都市部にある一部の大病院を除くと、どこでもスタッフ確保に四苦八苦しています。 そして現在、多くの医療機関は、人材紹介業者に頼らなければ必要なスタッフを確保できません。その紹介料は、雇う人の年収の2割から3割の働き続けてもらったら患者さんに被害が及びかねないという状況になることも一定割合で生じるわけで、その場合は解雇に伴うコストがかかるのに加えて、再度紹介を受けなければならないという踏んだり蹴ったりです。 一方の人材紹介業者は、再紹介すれば売上が増えますし、解雇されて再び「商品」となった人たちを別の医療機関に紹介することでも売上が立ちます。その人たちは、再紹介先でも似たようなことになるのでしょう。もちろん良心的でしっかり努力している人材紹介会社もありますが、その「努力している人材紹介会社」を医療機関側が見分ける方法は、今のところありません。 この現状、あまりにも医療機関側にリスクが偏り過ぎていないでしょうか。医療機関側にリスクうめむら・さとし●内科医。前参院議員、元厚生労働大臣政務官。1975年、大阪府堺市生まれ。2001年、大阪大学医学部卒業。医療機関に対して、看護師などの有資格者(医療専門職)を人材派遣することは、原則として禁じられています。派遣スタッフが入るとチーム医療の質が保てないという表向きの理由と裏腹に、質の悪い人材紹介業者が跋ばっこ扈して、医療機関を疲弊させています。本当に「派遣禁止」が必要なのか、再検討してもよいのではないでしょうか。看護師などの派遣禁止むしろ医療の質に悪影響チームの質を担保見分けられないLOHASMEDICALVIEWが生じるということは、当然患者さん側にも悪影響(良質な医療が提供されないリスク)が及ぶことになります。 これがもし人材派遣の形態であれば、スタッフ側の原因で働き続けられなくなった場合には、医療機関側は派遣元に人の交代を求めることができます。そうなれば派遣する側も、適性に欠ける人を紹介するのは控えるようになるでしょう。 ところが、「労働者派遣法」とその施行令で、「病院・診療所等における医療関連業務」は労働者派遣が禁じられ16


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