ロハス・メディカルvol.127(2016年4月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2016年4月号です。


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LOHASMEDICALVIEWった閾値を可能な限り上げる、LDLコレステロール累積の傾きも緩やかにする、ことにこそ取り組まないといけません。本人のQOL(生活の質)の面からも、健康保険財政の負担を軽くする面からも、それが最優先です。 そうした取り組みのヒントをたっぷりお伝えするのが、次号からの年間特集「血管を守る」。「自律をサポート」という本誌のコンセプト通り、本人が自分で何かでき、けれど医療機関で教わることは少ない、そんな情報を重点的にお知らせしていく予定です。まったりしている場合、下がってきます。同時にLDLコレステロールの量も増えている(高LDLコレステロール血症)なら、累積量の傾きが急になるので、寿命が来る前に心血管事故と遭遇してしまうことになります。 自覚症状のない「生活習慣病」の治療に健康保険が適用される大きな理由は、この心血管事故に遭遇する状態とならないよう、医師などが生活指導したり投薬したりするためです。今、受診しているなら、医師の指導にきちんと従いましょう。 なお健康な人では、血中のLDLコレステロール値を一定範囲に収める恒常性維持機能が働くので、LDLコレステロール値が継続的に高いという時点で、恒常性維持機能では支えきれないほど生活に問題があることになります。閾値も下がっている可能性が高いです。その生活の問題を放置して、薬でLDLコレステロールの値だけ下げるというのは、閾値に対する働きかけがなく、不充分ということお分かりでしょう。 まずは食事や運動などの生活を見直して、下がってしま3


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