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LOHASMEDICALVIEWられない制度となっているのです。しかも国庫補助率は今後5年間に最低で13%まで下げられる計画です。 今はまだ密やかな「払えないし払いたくない」という若い人の声が大っぴらに流布され取り返しがつなかいことになる前に、費用対効果の悪い医療行為への保険からの支払いを減らしつつ、英国がやっているように新薬についても払える値段まで値切ってみる、値切れなかったら身の丈に合った所までの導入で我慢してみる、というのは決して無茶な話と思いません。 ちなみに、英国の1人あたりGDPは日本の約1・4倍で、OECD11位です。子どもの貧困率も12位です。 金の話ばかりしやがって、それを職にしている人間だっているんだぞ、と頭から湯気の出そうな方もいることでしょう。 もちろん医療費といえども、負担する人がいれば受け取る人もいてGDPにカウントされる生産活動なわけで、その膨張が波及循環して周辺に産業を育て、そこで行われる経済活動によって自ら必要な経費を賄えるなら、そもそもこんな物悲しい話をする必要はありません。 残念ながら、どの産業分野の需要にどの程度の生産波及効果があるかを示す「産業連関表」(最新は平成23年版)によれば、医療に限らず社会保障分野は生産波及効果が他分野より大幅に低いことになっています(※)。 実は、本稿の主テーマである医薬品の場合、その生産波及効果は国内産業平均を少し上回ります。ただ年約2兆5千億円(財務省・平成27年貿易統計)という大幅な輸入超過で、年間の最終的な医薬品代が約10兆円と言われているうち、それだけの金額が国内の産業を潤すことなく海外流出してしまっているため、やはり膨張を手放しで容認するわけにはいかないのです。 医療が必要以上にお金を吸い上げてしまうことで、お金を必要としている他分野(そのような分野が全国にあるのかという問題も一方でありますが)で起きていたはずの経済成長を損なっている可能性があります。また、同じ社会保障でも、子育て世代に関しては再分配が充分でなく、国民健康保険が貧困層をより貧困にする仕組みとして機能しているかもしれないこと、先ほども説明した通りです。 どんどん気が重くなってきたことでしょう。気分を変えて、今の流れの先に素晴らしい未来が待っている可能性はあるのか、考えてみましょう。 前回も述べたように、既に国民の許容限度を超えてしまっているかもしれない医薬品への高額な支払いを、将来の患者たる現在健康な若い人たちに当面認めてもらうには、その費用を払うことで将来もっと良い薬に手が届くようになるのだ、という理論武装が必要です。その理論武装ができれば、素晴らしい未来を期待できなくもありません。 理論武装するには、なぜ最近の薬は高くなるのかという原因の考察が不可欠です。これは日本国内だけ考えても仕方のない話で、医薬品の主たる輸入先である欧米で何が起きているかも見る必要があります。 で、新薬の値段が高くなり続けていることについて、開若年貧困層を貧しくさせる健康保険制度の負の側面医薬品開発バブル経済効果が高くない30