ロハス・メディカルvol.113(2015年2月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年2月号です。


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おおさわ・かおり●1990年、上智大学文学部社会福祉学科卒業。91年より医療ソーシャルワーカーとして東京共済病院勤務。2007年より院内がん相談支援センター専任ソーシャルワーカー。08年、ホープツリー設立、代表を務める。精神保健福祉士、社会福祉士。所属学会として、日本乳癌学会、日本緩和医療学会、日本癌治療学会ほか。いて自然に話せるようになり、気持ちを表現し共有できるようになった、との声も多く寄せられました。 これまでは比較的状態の安定したがん患者の子どもを対象としてきましたが、進行がんの患者と、その子どもたちについても、新たなプログラムによる支援の開始が決定していると言います。 また過去3回開かれた支援者養成講座には毎回定員を超 事前募集した10組の親子と多職種のスタッフとで軽食を取りながら歓談した後、子どものグループ活動を行います。毎回、体験型の学習や工作などを通じ、子どもたちががんを自分なりに正しく理解し、自分の心と向き合い表現するよう促します。週末を利用して連続6回、各2時間の活動です(表)。 子どものグループ活動の際、親グループも別室で自由に話し合う場が設けられます。同じ境遇の親子それぞれが仲良くなり、グループ修了後に家族ぐるみの交流を続けている人たちもいます。 事後アンケートでは、参加をきっかけに親子でがんにつ 親が自分のがんを子どもに伝えるか、いつ、どうやって伝えるかは、病状や治療方針、体調などに加えて、子どもの年齢や性格、家庭状況等から最終的に決断します。 概ね3歳以上なら、発達程度に応じた言葉などで伝えれば、子どもは理解した範囲内で納得します。生活パターンを安定させ、心の安定を導くのも大事です。小学生くらいなら、絵本や本、人形や実際の医療器具を使ったお医者さんごっこなども有効。思春期には一人前の大人であり家族の一員として、無理強いは避けつつ「伝えるべきは伝える」「いつでも話をするよ」という姿勢を示すようにします。どう伝えるかクライムプログラムのスケジュール回テーマ活動1自分自身やがんにまつわる話を共有し、孤立感を弱める自己紹介シートに記入しながら自己紹介をする2がんという病気とその治療について知識を得るがんとその治療について分かりやすく説明する(日本版のみ)自分や家族を投影した人形を作り、実際の器具で点滴をする3悲しみの感情を表現し、緩和する「気持ちのお面」を作成して、自分の気持ちを表現する4子どもの持っている強さを引き出し、不安を緩和する箱に装飾して自分の強さを感じられる「強さの箱」を作る5怒りの感情を適切に表現し、対処する方法を考える怒りを鎮めるための工夫を書き込んだ「怒りバイバイサイコロ」を作る6がんの親とのコミュニケーションを手助けするがんの親に「お見舞いカード」を書く (日本版のみ)修了式・さよならパーティーの実施大沢かおりえる希望者が集まり、約120名のファシリテーターが誕生。彼らにより各地で子どものグループ活動が開催され始めています。LOHASMEDICAL


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