ロハス・メディカルvol.116(2015年5月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年5月号です。


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骨が弱くなった様々な原因骨量時間加齢生活習慣病エストロゲン欠乏骨吸収の亢進骨形成の低下骨形成の低下酸化ストレス骨基質の変化活性化した破骨細胞が骨を破壊ビタミンD、K不足二次石灰化度の低下微細構造劣化骨密度が下がる骨の質が下がる・材質 )(構造1.しばらくそのまま維持この差の積み重ねで骨量が変化する4.骨芽細胞が活性化骨形成2.若い骨に石灰質が溜まって強くなる3.前項で説明したようにカルシウムは生存に必須の役割を果たしています。無理矢理体の中に入れると、思いもよらない悪影響の出る可能性があります。食品から摂取する場合には、そのような悪影響はほとんど考えられませんが、サプリメントの飲み過ぎは要注意です。必ず用法・用量を守り、できれば主治医とご相談のうえ、使うようにしてください。カルシウムサプリは要注意骨が弱くなる様々な原因殖と活性化を強く抑制しています。女性の場合、閉経でエストロゲンの分泌が激減することによって、破骨細胞が一気に活性化して骨吸収優勢となり、何もしなければ急激に骨が減っていくことになります。 加齢と共にリモデリングのサイクルが早くなるという現象もあります。この場合、充分に石灰質が溜まりきらないうちに骨吸収が始まってしまうため、未熟な骨ばかりになって、全体として骨量が低下します。 ここまで特に注釈なく「骨の強さ」と書いてきました。これと骨密度を同じようなものと思っている方も多いかと思いますが、専門家たちのコンセンサスとして、骨密度によって説明できるのは骨の強さの7割だけで、他にも3割ほど、様々な要素が考えられるそうです。それらをまとめて「骨の質」と呼ぶことがあります。 このため、先ほども書いたように、骨が弱くなった原因も様々に考えられるわけです(下図)。自分がどの経路か、なんて分かりませんよね? ですから、骨粗鬆症になっているかも、と思い当たることがあったら、早く受診して自分に最適な対策を探ってもらうようにしてください。密度7割その他3割出典:骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版


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