ロハス・メディカルvol.116(2015年5月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年5月号です。


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LOHASMEDICALVIEW食感になります。 1990年代に心臓病との関連性が疑われ、研究が進みました。その結果、飽和脂肪酸以上にLDLコレステロールを増やす作用や、HDLコレステロールを減らす作用があり、動脈硬化の危険因子増加や血管内皮障害、インスリン抵抗性の悪化などを招いて、冠動脈疾患を増加させることが分かってきたのです。 米食品医薬品局は2006年に食品中のトランス脂肪酸含有量のラベル表示を義務化(コレステロールと飽和脂肪酸は1993年)し、2013年には「一般的に安全とは考えられない」と使用を段階的に禁止すると発表しました。カナダや南米、アジアの数カ国でも表示が義務化されています。 日本でも2013年、日本動脈硬化学会が、食品栄養成分表示について現行の「脂質」に加えて「コレステロール」「飽和脂肪酸」「トランス脂肪酸」の表示義務化を求め、要望書を消費者庁長官に提出しました。 しかし未だに我が国で表示は義務化されていません。義務化されない理由として、日本人はトランス脂肪酸の平均摂取量が少ないこと、表示するための成分分析に費用を要することが挙がります。 しかし、前者について寺本特任教授は「ファストフードや洋菓子などトランス脂肪酸を多く含む食品をあまり口にしない高齢世代も含んでの平均値なので、子どもや若い世代はもっと高いはず」と警鐘を鳴らします。 また、含有量の表示義務がある国へ向けた輸出用と国内出荷用の両方が製造されている食品では、既に分析結果があるわけですから、国内向けに表示しない理由は乏しいと言わざるを得ません。早急に表示義務化を求めたいと思います。 いかがでしたか。あなたのコレステロールの常識、古くありませんでしたか?01910193019501970199020105001000150020002500(100万ポンド)1ポンド=約453.6G使用量バターバターラードマーガリンパーム油マーガリンラードパーム油JOSÉBONNER.NATURE492,41(DEC,2012)より編集部作成図4米国における油脂類の使用量の推移


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