ロハス・メディカルvol.118(2015年7月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年7月号です。


>> P.16

炎症炎症性サイトカイン産生増加発熱、口内炎、下痢、倦怠感などの炎症に伴う日常の症状食欲不振、食事摂取量低下筋肉の減少筋肉の分解因子増加がん細胞からの分泌急性期反応治療がん医療を拓く痩せ細る悪液質体内で慢性炎症食べても痩せてしまい、(生活の質)を下げ、余命を短くする「悪液質」。患者の体内では、全身性の慢性炎症が起きていると分かってきました。治療法開発も始まっています。する「悪液質」と呼ばれる状態が、多くの人に現れます。テレビの向こうの芸能人が急に痩せて、後から「がんでした」ということ珍しくないですよね。 がん患者のうち、半数以上が亡くなる時点で悪液質に陥っており、全体の3割以上は悪液質が直接の死因になっているとも言われます。 なりやすさは、がん種によって違い、一般に胃がんや膵臓がんで多く現れます。乳がんや急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫の大半や悪性軟部腫瘍では、それほど見られません。 「悪液質を起こすかどうかは、その人の体質や、がん細胞それぞれによっても違います」と話すのは、自治医科大学附属さいたま医療センターの早田邦康准教授。「原発部んが進行すると、短期間に体重が急激に減少が25悪液質の背後に炎症性サイトカイン


<< | < | > | >>