ロハス・メディカルvol.119(2015年8月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年8月号です。


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年間収入100908070605040302010010203040506065707580100908070605040302010000404080801201200040408080120120女性男性女性(歳)(歳)(万人)(万人)(歳)男性25002000150010005000貯蓄現在高30歳未満30歳代40歳代50歳代60歳代70歳以上住宅・土地のための負債住宅・土地以外の負債、及び月賦・年賦(万円)世帯主の年齢階級別に見た経済状態(二人以上の世帯)後期高齢者医療制度前期高齢者の医療費は医療保険者間で調整公費(約5割)国民健康保険国保に支援健康保険組合協会けんぽ共済組合現役世代の支援(約4割)高齢者の健康保険料(約1割)世代の資産格差が拡大して伝わることと、それに伴う社会の活力喪失が予測されます。 社会保障制度全体の設計を大きく変更し、一般会計からの繰り入れをやめる、また世代間扶助から世代内扶助の仕組みへと切り替える、そんな必要がありそうです。 そして、もし保険の枠内で富裕な高齢者に負担を求められないのであれば、富裕層に喜んで費用負担してもらえる医療サービスを枠外で提供する、いわゆる「混合診療」を拡大していくのも、仕方ないことのように見えます。 費用を最大限に国内循環させるという観点からは、診療報酬体系の見直しが必要です。これまで、薬や医療機器などモノの値段はきちんと設定さ[図1]平均すると高齢者世帯の方が豊か[図2]主に費用負担しているのは現役世代[図3]50年でここまで高齢化したLOHASMEDICALVIEW増え続けることではなく、もっと負担できるはずの受益者、つまり豊かな高齢者から費用を徴収せず、代わりに将来世代へのツケ回しを続けていることにある、のです。 このまま制度を維持すると、国債の償還を担わされる将来世代は、自らの働きだけでは現在の高齢者世代ほど資産を貯められないことになり、親れるのに、人が行うサービスの値段は安くされてきました。しかし、薬や医療機器は今や大幅な輸入超過。同じ金額を払うのなら、みすみす海外流出させたり、裕福な人たちの預金に化けさせたりするより、医療スタッフの雇用増と待遇向上につながるよう、モノより行為を高く評価する方向へ進めた方がよいでしょう。出典:総務省平成21年全国消費実態調査3


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