ロハス・メディカルvol.119(2015年8月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年8月号です。


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らい血中にあれば充分なのか、実はよく分かっていません。ただ、自然に摂取できる量を世界的に見ると、日本は日照に恵まれているうえに、魚やキノコを食べる習慣もあるので、もっと条件の悪い国で不都合が起きていないのなら、普通の日本人が普通の生活をしている限り、不足を心配する必要はなさそうにも思えます。 「日本人の食事摂取基準」(2015年版)では、1日の摂取目安量を18歳以上の男女とも5・5㎍、上限量は100㎍と設定しています。それに対して平成25年国民健康・栄養調査でのビタミンDて、この活性化する前のビタミンD、どれぐ充分な量が分からないさの平均摂取量は7・5㎍で、60歳以上に限れば9㎍を超えています。これを見ても足りているように見えます。 しかし実際には、日本人は不足気味という報告も、いくつかあります。昨年12月に電子版が発表された最新の論文では、新潟県村上地域の40歳から74歳までの9084人を調べた結果、健康な生活を送るのに望ましいとされている30/㎖(75N/ℓ)以上の血中濃度だったのは、対象者の9・1%に過ぎませんでした。 このように不足が起きる要因としては、加齢と共に皮膚でのビタミンD産生能力が衰えることや、日焼けを嫌う風潮、屋外での活動量減少の影響などが考えられています。 ここまで読んでくると、果たして自分は足りているのだろうか? と心配になったことでしょう。保険で調べられない


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