120号(2015年9月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年9月号です。


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 この論文の中でジェローム博士たちは、特定の栄養素が精神障害を緩和すると報告した論文は多くあると書いた後、その大前提を覆す意見や研究結果が出てきていることにも注目を促しています。大事なのは、普段から口にしている食事のメニューや食材の傾向、例えば肉や魚、野菜のうち、何が中心で何が少ないか、摂っている油脂類や炭水化物の種類や状態など、つまりは日々の食事のパターンだというものです。 例えば、野菜や果物、魚、全粒穀物の摂取がうつ病の減少に役立つとか、きのこや海藻などを多く摂る食事パターンが自殺リスクを低下させるといった論文が紹介されています。 精神障害の発症には、遺伝や環境など様々な要素が複雑に影響し合っており、ジェローム博士たちの主張が、本当に正しいのか分かるまでには時間がかかることでしょう。 ただ、心の健康には個別の栄養素だけでなく食事パターンが大事という疫学調査結果が数多く出ている現状を踏まえると、安易にサプリメントに走る前にまず素材や献立などの重要性を理解し、日々の食事内容を見直すべきとは言えそうです。 この分野の今後の発展が期待されますね。ということで、今回は自殺リスクを下げるというキノコ・海藻をたっぷり使った「有機野菜と海藻たっぷりのサラダ」を高橋典子さんに作っていただきました。サラダ用の野菜各種[レタス、トマト、パプリカ、水菜、大根、ブロッコリーなど季節の物]…適宜きのこ各種[しめじ、えのき茸など]…適宜オリーブ油…大さじ1わかめ・ひじきなどの海藻…適宜有機野菜と海藻たっぷりのサラダツナドレッシングで作成:料理研究家 高橋典子 HTTP://WWW.NONNONCOOKING.COM/LOHASMEDICALVIEW野菜はそれぞれ洗い、よく水を切って、葉ものは一口大に食べやすくちぎる。パプリカや大根は4CM程度の長さの千切りに、かぶは一口大など、それぞれ食べやすい大きさに切る。きのこは、石づきを取り、小分けにしてフライパンで、オリーブ油で炒める。器に1、2、3を盛りつけ、上から4をかける。食べる直前によく全体を和える。海藻は、必要に応じて塩抜き、水で戻し、一口大に切る。ドレッシングを作る。ボウルにツナ缶以外の材料をすべて入れ、よく混ぜて酢と油を乳化させトロリとさせたら、ツナ缶の中身を缶のオイルごと入れてさっと混ぜ、ツナドレッシングを完成させる。材料(4人分)作り方12534ツナドレッシングの調味料 サラダ油大さじ4 酢大さじ1 しょうゆ小さじ1 塩ふたつまみ 砂糖小さじ1/2 こしょう適宜 ツナオイル漬け缶 1缶


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