ロハス・メディカルvol.122(2015年11月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年11月号です。


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いほど、肥満や糖尿病、心臓病、がんなど様々なリスクが、3メッツ以上の運動量とは関係なく上がると分かってきたのです。大事なことなので繰り返すと、いくら運動をしても、1・5メッツ未満の時間が長いと、これらの病気のリスクが高まります。 これらの病気になってしまったら、確実に寝たきりへ近づきます。それがイヤなら、1・5メッツ未満の状態でいる時間をなるべく減らし、その分を1・5メッツ以上の状態に置き換えればよいことになります。 軽い立ち仕事は、おおよそ2メッツになります。要するに、1日の中で静かに座っている時間を減らし、代わりに立つようにするだけでも意味があるのです。 ここで思い返していただきたいのが、都市と田舎の大きな違い。都市は公共交通機関が発達しており、屋外に出れば、ホームで電車を待つ間、混んだ電車の中など、立つ機会に事欠きません。対して田舎は、どこへ行くにも車がないと始まらず、屋外で立っているということ自体あまり考えられません。 こう考えてくると、特に田舎では、住民を衰えさせないため、立ちたくなり歩きたくなるよう、街づくりに何か工夫が必要なことは間違いなさそうです。そして、恐らくその工夫に必要な費用は、住民が衰えてしまってから必要になる医療費・介護費を考えれば安い投資のはずです。 今回ご紹介した話は、まだあまり広くは知られていない街づくりの可能性なので、行政職員や議員にも知らせていただくと、良い方向へ回り始めるきっかけになるかもしれません。


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