ロハス・メディカルvol.123(2015年12月号)

患者と医療従事者の自律をサポートする月刊情報誌『ロハス・メディカル』の2015年12月号です。


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なります。ただ、それだけでは充分とは言えません。並行して、イキイキと働けるように職場のあり方を改善することが求められています。 モチベーションの上がらない仕事や劣悪な労働条件であると、よく眠れなくなったり、昼間に眠くなったりします。であれば、冒頭のような、仕事に対する前向きの態度は良好な睡眠と関連すると考えられます。この関連を確かめるために、約450名の病院看護師(大半が女性で交代勤務、平均31歳)を対象に、私も協力して調査を行いました。 イキイキ働いているかどう朝起きたら、仕事に行きたくてたまらないという日は一年に何日ありますか。毎朝このように目覚められたら、本当に充実した生活を送れるはずです。 肉体的な健康ばかりではなく、精神的な健康をいかに保つかが、今問われています。そのせいもあって、職場では、うつ症状のチェック、精神疾患による欠勤への対応、そして復職の支援などが積極的に行われています。 精神的なトラブルは本人にとっても、職場にとっても大変な事態です。だからこそ、しっかりとした対応が必要にその後、退勤してからも良い状態になるのでしょう。 そうであれば、眠る前までも快適に過ごせます。調査結果に示されたように、このような睡眠前の状態が睡眠の向上につながります。疲労が充分に回復されると、寝覚めは快調になります。その結果、「今日も頑張って、良い成果を出そう」という気持ちがますます高まります。 熱心に働くことは、時に、仕事中毒と混同されることがあります。表向きは似ていますが、中身は別物です。イキイキ人は仕事に誇りを感じ、自ら進んで取り組みます。それに対して、仕事中毒人は「やらされ感」や「やらなければならない感」を持って働きます。どちらが望ましいかは一目瞭然です。 自分の仕事として、やりがいを持って一生懸命働く労働者が一人でも増えるよう、調査研究や実践をしていこうと考えています。第58回たかはし・まさや●1990年東京学芸大学教育学部卒業。以来、仕事のスケジュールと睡眠問題に関する研究に従事。2000年、米国ハーバード大学医学部留学。独立行政法人労働安全衛生総合研究所作業条件適応研究グループ・上席研究員高橋正也かは、仕事のやりがい、仕事への熱心さ、そして仕事から得られる元気さ(活力)について、質問紙で評価しました。睡眠の状況も質問紙から測りました。 その結果、イキイキ度が高いほど、良い睡眠をとっていることが分かりました。細かく調べると、最も強く関連したのは寝覚めの良さでした。イキイキ働いている人は朝にすっと起きられ、リフレッシュ感も強かったわけです。 次によく関連したのは不眠と昼間の眠気でした。イキイキ人は、寝付きが良く、睡眠途中の目覚めは少なく、昼間もしっかりと目覚めた(頭がクリアな)状態という回答でした。 前向きに積極的に働いていることが、なぜ快眠につながるか、はっきりとは分かっていません。推測になりますが、仕事が楽しく、また働くことで元気がみなぎるというのはまさに理想的な働き方なので、朝9LOHASMEDICALVOICE


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